まかて版東海道中膝栗毛

「猪鹿蝶」三人娘の10年後‥

 

 

一膳飯屋を営む母を手伝うお以乃(イノ)は賭け事に強い28歳

お志花(シカ)は貧乏浪人の娘から御家人に嫁いで1人息子がいる

恋多き女お蝶(チョウ)は商売上手で夫と4人の子供と暮らす

 

幼なじみの3人は花札遊びが得意で18~9歳のころは「猪鹿蝶」と呼ばれいい気になっていたが、今は低迷気味で悩みも多い。

 

お以乃は何をやっても長続きせず中途半端。お蝶は商売順調で裕福だけど夫は浮気するし子供たちはよそよそしい。お志花は気難しい姑の嫌がらせや自分勝手な夫や息子に悩み、すべてを投げ出したい気持ちでいる。

そうだ抜け詣りに行こう。

3人は、お伊勢まで東海道を通って旅に出ます、誰にも告げず突然。

江戸から品川宿を通り、途中で団子屋の老夫婦を手伝い旅資金を稼ぐたくましさ。

 

箱根の宿で、清水湊の米屋というイナセな二枚目男・長五郎と出会い花札遊びに興じ、関所を通るためのニセ手形の入手法を教えてもらい、無事、関所通過。

 

長五郎に惹かれていくお以乃ですが、お蝶とお志花を裏切るようで気持ちが揺れる。商人には見えないし堅気でなさそうな長五郎と旅先での一途な恋の行方はいかに?

お志花がお伊勢詣りする本当の目的とは?

 

 

「猪鹿蝶」の3人組が、泣いて笑ってケンカして仲直りして、江戸から東海道を通り伊勢までの山あり谷ありの旅物語。おイノとおシカとおチョウ、それぞれクセ強め転んでもただでは起きないタフさ、ハラハラドキドキの珍道中です。

 

3人の性格や行動力や価値観の違いから仲間割れしそうになっても、いつの間にか自然と歩み寄りそれぞれの得意技を活かして、悪を成敗していくようすが小気味よく書かれています。