皇室に生まれ育った彬子女王は、日本美術を研究されています。日本の伝統文化は身近にあるものなのですが、一般の人々にとっては、そうでもないことを知り素晴らしさ面白さを伝え共有したいと書かれています。
「伝統とは残すものでなく、残るもの」と表現されています。大切な文化を守ってくださいと押し付けるではなく、気軽に楽しめるように、とのことです。
『浮世絵というのはどのように見るものか』西洋では絵画は壁に飾るもの。浮世絵が出回った時代の人達も、壁に飾って楽しんでいたのか‥
大英博物館にボランティアとして勤務されていた彬子女王なので、大英博物館が収蔵する日本コレクションについても詳しく書かれています。
海外の方に和菓子の魅力を伝えるのが難しく、和菓子の味はみな同じと言われる。「日本人は目で和菓子を味わい、季節を感じます」この感覚を理解するのが難しいのではないか。自然のものすべてに神が宿り、祖先も神として祀られるという独特の観念・感覚の違いとも述べられています。
宮中での様子も書かれていて、元旦の行事、四方拝で唱えられる呪文の意味は国民の安寧を祈るもの、とはじめて知りました。
さまざまな日本文化をいろいろな視点で見て分析されています。皇室という、一般人からすると別世界の伝統を、うかがい知るきっかけができ興味深く読みました。

