9月のスケッチブック | スケッチブックと旅をして

スケッチブックと旅をして

シンガポール、フィンランド、ドイツ、スペインのマヨルカ島などに住み、現在ギリシャのロドス島に住んでいます。スケッチブック、色鉛筆、水彩絵の具を持って、日々目に留まったものや旅先で心に残った風景を書き留めています。

9月のスケッチブックは、子どもの夏休みがかぶっていたせいもあり、遅々として進まなかった。私は子どもがいても自分がやりたいことをしている親だが、それでも海に行ったり、どこかに出かけたりすると、どうしたってスケッチブックに向き合う時間が少なくなるのである。


そんなわけで、最近まとめて描いた9月のスケッチブック。


宿題ゼロの3ヶ月の子どもの夏休みがようやく終わった。我が家はそのうち2ヶ月は日本に一時帰国して、子どもは日本の学校に一時転入していたため、まるまる3ヶ月遊んでいたわけではないのだが…。それでも宿題なしにそんなに遊んでいて、学校の勉強を忘れてしまわないのか、他人事とはいえ(自分の子どもだが)少し心配になってくる。考えて見ると、日本では学校に入るやいなや、宿題なしの休みなど春休みだけだった気がする。自分自身、宿題なしの長期休みを経験していないから、遊び呆けている子どもが心配になってくるのだ。


さて、久々の登校日。9月から新学年になった我が子だが、ギリシャの小学校では

1年生🟰A(アルファ)

2年生🟰B(ヴィタ)

3年生🟰Γ(ガンマ)

4年生🟰Δ(デルタ)

5年生🟰ΣΤ(シグマタフ)

とかいうそうで、うちの子どもはガンマ年生になった。しっくりこない…


3ヶ月ぶりの登校日には、4ヶ月ぶりに雨が降った。ロドスは乾季には一滴も雨が降らないが、10月近くなると雨がたまに降るようになる。降るとなるとバケツをひっくり返したような雨になるのだ。



子どもが学校に行くようになると、久々に私も1人で歩くことになる。子どもといると安全を確かめながら神経をすり減らして歩いている私だが(ロドス島は非常に交通マナーが悪い場所なのだ…)、1人だと近所のおうちの漆喰装飾をしげしげと眺めたり、トケイソウの咲く様子を観察しながら、ゆとりを持って歩ける。


休みが終わったとはいえ、まだまだ28度くらいの気温が続くロドス島。北ヨーロッパからの観光客は途絶えず、海水浴にもいい時期だ。休みの日には海に行き、泳いだり、子どもと貝殻拾い。


ロドスの海にはイモガイと呼ばれる巻き貝ばかりだが、なんとイモガイは毒を持つものがあるという。中身が入っている場合、刺されたらお陀仏、となることがあるそうだ。





そして、気づけば十五夜。

コロナが蔓延し、帰国がままならなくなり、働いていた会社は業種的に大打撃を受けて、閉塞感がかなりつらかった時期に、何か家でも楽しめることを、と思い、白玉団子を用意して和風スイーツを食べるようになったのが始まりだ。ちなみに日本で月を愛でた記憶はあまりない。


今年は折り紙でうさぎもつくってみた。



日本から買ってきたあんこ、バニラアイスに抹茶を混ぜて抹茶アイス、日本から買ったキットカットや、きなこを総動員して…日本から戻る時のスーツケースが重くなるのは、こうした食材を満載するからだ。



主人は望遠鏡を持ち出して観察&撮影。あまり風情がないが…



子どもが学校に行っている間は、家事を終えれば(テキトーにすれば、とも言う)1人の時間を確保できるので、たまには市内のカフェへ。



帰り道の景色は、額に入った絵のように完璧だった。



そんな風景をスケッチブックに描ける時間があるのもありがたい。



と、ようやく9月のページを完成させた、10月初めでした。