本物の魅力 第41回 三浦景生(作) 『胡蝶蘭』 | さあ洋服を脱ごう! 無重力着付けの鞠小路スタイル

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こんばんは
鞠小路スタイル講師養成コース修了生 泉州さの呉服北浦女将 北浦雅子です。
 
 
中学時代の3年間は美術部でした。高校へ進学してからも心の奥底で美大への憧れを持ち続け、本格的なデッサンの勉強もしないまま最終進路決定の日。今からでは遅すぎると知りました。
 
 
結局、趣味で続けていたダンスで大阪芸術大学へ入学。本心ダンスは二の次(ごめんなさい…でもその頃のホントの気持ち)ただ単に芸術の世界へどっぷり身を置いてみたい好奇心!そんな漠然とした理由が全てでした。
 
 
いまだに好きです
なんでしょね~
この、答えのない世界
 
 
本日ご覧いただくのは染色・工芸界の重鎮として永きにわたり活躍した三浦景生(1916-2015)の作品です。着物に描いたと言うよりは、着物という形の中に残した筆づかいならぬ息づかい。三浦氏による着物以外の作品も織り交ぜながらご覧いただきます。
 
 
 
三浦景生(作) 『こちょうらん』道中着
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道中着(どうちゅうぎ)=着物コートのことです。洋服のコートも形によって名前が違うように、着物コートも形によって呼び方いろいろ。
 

 

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独特。

 
 
画集の中に残される、とある三浦氏の下描き↓配色バランスが緻密に計算されているのが分かります。
 
 
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哲学者 梅原猛さんは言います。

三浦氏の中に一種の奇の精神を見るのである。もちろん三浦氏の奇はきわめて慎ましく、強く抑制されていて、激しい狂気の産物ではない。その芸術はどこかに奇と狂の色気を秘めているのである。

 

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作品をさかのぼると三浦氏は花菖蒲(はなしょうぶ) 芥子(けし) 牡丹(ぼたん) など “とろり” とした花びらを持つ花を多く描いています。

 

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そして、正絹に描いた胡蝶蘭(こちょうらん)

 

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作家ものの着物がすごいわけではありません
 
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サインが入っているからすごいわけでもありません

 

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自然の奥深くにある何かを追い求める気持ちが、知的に 自由に 表現されているすごさ。三浦氏の作品に胸打たれる理由です。
 
 
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三浦景生(作) 『胡蝶蘭』
お問合せ:泉州さの呉服北浦
 
 
泉州さの呉服北浦は古い頃から三浦景生氏の作品を取り扱ってきました。今も店には数点ですが貴重な作品が残っています。今回掲載した着物以外の作品は「三浦景生作品集」より抜粋しました。
 
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[追伸]

京都市美術館にて「三浦景生の染め 白寿の軌跡」開催中 

96日(火)~918日()休館日:月曜日 

606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内) Tel.075-771-4107

 

なんとか駆けつけたい気持ちでスケジュールの調整中です♪( ̄▽ ̄)♪