台風10号は、8時ごろに強い勢力で、
鹿児島県の薩摩川内市付近に上陸しました。


中心付近の気圧は上がってきていて、
暴風や波浪の特別警報は警報に、
高潮の特別警報は注意報に切り替えられています。
昼までの最大瞬間風速は、

鹿児島・枕崎で未明に51.5m。
24時間雨量は、

宮崎・神門で600mmを超えました。
台風の目の周りの発達した雲、
アイウォールの雨雲がかかった地域では、
猛烈な雨が降り、

また台風を取り巻く外側のアウターバンドの雨雲の下では、
突風被害が発生しています。

このアウターバンドが本当に油断ならない!
線状降水帯の発生に伴い、
大分県や鹿児島県、宮崎県で度々顕著な大雨の情報が出されました。


強い台風10号は、九州の全県を暴風域に巻き込みながら、
時速15kmと自転車並みのスピードで北上。
このあとは、九州北部を横断することになります。
動きが遅く、影響が長時間に及ぶことになりそうです。
予想される最大瞬間風速は、きょうの九州南部・北部は50m、
九州北部ではあすも45m。
飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転したりするおそれも。
玄関や車など、急に閉まるドアにより手を挟むケガも多いです。
不要不急の外出を控え、停電対策を行い、
雨戸やカーテンを閉め、

室内の窓から離れた安全な場所で過ごしましょう。
沿岸では、高潮や高波による浸水のおそれもあります。
これまでの記録的な大雨で、
すでに地盤が緩み、災害の危険度が上がっている地域があります。
このあともさらに雨が続く予想。
大規模な土砂災害が懸念されます。
川の氾濫にも厳重警戒です。

その後、台風は、中国・四国方面に進む予想です。
しだいに湿った南風が非常に強く吹き付け、
四国の南斜面でいっそう雨雲が発達して、
猛烈な雨が予想されています。
また、中国・四国には、

台風のアウターバンドの雨雲がかかる見込みで、
大気の状態はいっそう不安定に。

暴風や大雨にくわえて、
竜巻などの激しい突風などにも注意してください。
夜間に状況が悪化するおそれもあるため、
天気が荒れる前に避難し、

今夜は安全な場所で休みましょう。


台風の東側は、台風周辺や太平洋高気圧の縁をまわる湿った空気が、
広く持続的に流れ込んでいて、
西・東日本の離れた場所でも、
地形的な上昇や収束によって雨雲が発達しています。
台風の中心付近ばかりではなく、
離れた地域でも雨量が増えるのが今回の台風の特徴。
ここ数日大雨になっている東海に加え、
きょうは関東でも局地的な大雨のおそれがあります。
    
あすになると、台風10号は、東よりに進み、
中国・四国付近を東進します。

予想される最大瞬間風速は、四国で45m。
線状降水帯も発生しやすい状態が続きます。
動きが遅いため、長時間にわたって、
暴風や大雨に見舞われることになりそうです。
ひとたびライフラインに被害が出ると、
復旧まで時間がかかるおそれがありますから、停電や断水への対策を。

普段雨の少ない瀬戸内での大雨、急激に状況が悪化するおそれがあり、心配です。


台風は、その後、そのまま西日本にとどまるのか、
上空の風に流されて東進するのか、
まだ進路が定まっていません。
いずれにしても、非常に暖かく湿った空気が流れ込む状態が続き、
総雨量が多くなりそうです。
特に、地形的な影響を受ける静岡県付近でかなり雨量が多くなりそうです。
比較的順調に台風が動く計算のMSMでも、
きょう18時~31日18時までの雨量が、
800mm近くとなっています。


その後も増えるおそれがあります。
東日本や東北では、台風の直接的な影響がいつ出るのかは、
今後の進路しだいですから、
こまめにチェックをお願いします。

あさっても、台風10号は動きが遅く、
西日本や東海付近にとどまる予想です。
台風の東側、特に静岡県付近には、持続的に湿った空気が流れ込み、
さらに雨量が増えることになります。
進路によっては、大阪や名古屋などの都市部を直撃するおそれがあります。
土砂災害に加え、
道路の冠水や中小河川の氾濫などの都市型水害にも警戒してください。
浸水しているところへ車で向かわないこと。


停滞する前線の影響で、
北日本付近もいっそう雨雲が発達しやすいです。

台風のスピードしだいで、
来週はじめまで影響が長期化するおそれが出てきました。


かなりの大雨になったところに、
台風本体の影響が加わる地域も出てくる可能性があり、
引き続き、最新の進路のチェックをお願いします。