気象予報士なら、

記憶に刻まれている東京の浸水害の1つが、

善福寺川の氾濫。


家が密集しているため、川の幅を広げることが難しい都市部では、

中小河川の洪水が頻繁に起こりました。

 

その対策として、都市型水害を防ぐべく整えられたのが、

環状七号線の地下につくられた調節池です。

冬の間、この地下調節池の巨大ントンネルを見学できると知り、

息子と一緒にツアーに参加してみました!

 

まず訪れたのは、善福寺川取水施設。

この大きな円は、地下トンネルの直径と同じだそうです。

12.5m!

施設内で、調節池の役割のビデオを見せてもらいました。

パンフレットを見ながら、

真剣に話を聞いています。

続いて、取水の開門をするコントロール施設を見学。
神田川、善福寺川、妙正寺川の水位が基準を超えると、

水門を開けるのです。

 

さらに、調節池の仕組みを断面模型で学びます。

「あ、竜巻の実験のだ~!」

そうそう!

水を地下に入れるとき、

そのまま水を落とすと、ゴボゴボッと空気の入れ替えとともに、

振動と音が大きくなってしまいます。

このため、回転させて水を放出する、

ドロップシャフトが活躍しているそうです。

地下の貯留量は54万㎥、

小学校のプール約1800杯分とのこと!

 

そして、いよいよ巨大地下トンネルツアーです。

地下40mに潜っていきます。

階段は12~13階分、230段下りていきます。

懐中電灯を渡され、完全に探検モード!

 

すごっ!

広い!長い!

東京の地下にこんな空間があったとは!!

ツアー代表で、

息子がヤッホーと叫ぶと、こだまがしっかり返ってきました。


内壁には、文字が書いてありますが、

ロ=漏水

ヒ=ひび

と経年劣化で影響が出てきた箇所をチェックしているようです。

 

そして、上にも数字が書いてあります。

どうやら番地のような役目なっていて、

1080番あたりで、

「方南町の駅の下あたりです」とアナウンスがありました。

 

さらに、今回だけの特別な演出が!

ライティングです。

地下トンネルだけあって、明かりを消すと、本当に真っ暗。

この真っ暗な空間を使って、光の三原色の説明を受けました。

影もきれいです!

この美しい光を背に600mほど歩いていきます。

息子は、ガイドさんにぴったりくっついて、

質問攻めです。

途中、ザリガニさんや小魚に会いました。

神田川出身でしょうか…外敵がいないので快適なようです。

 

終着点は神田川取水施設。

私たちを水害から守ってくれる、地下調節池。

最近では、去年6月の大雨で活躍したそうです。

将来、1時間に50mmを超えるような、

排水が追いつかない大雨は増えてくると思います。

 

今回、中小河川の水害対策が、

どんな仕組みになっているのか、大変勉強になりました。

親子ともども、

ワクワク&ドキドキ探検の充実した2時間でした!