行き合いの空。
春雲は綿の如く、
夏雲は岩の如く、
秋雲は砂の如く、
冬雲は鉛の如し。
 

7月の後半は、雲もできないくらいの青空で、

8月に入ると、岩のような夏の雲と砂のような秋の雲が行き合い始めました。
夏の雲は上へ上へ、縦に成長しますが、
秋の雲は水平に、横へと広がっていくのが特徴です。

雲が多くなるということは、
雲の元となる湿気が増えているということ。
運んできたのは台風です。

きのうは、沖縄で線状降水帯が発生し、
沖縄本島や久米島で降り始めからの雨の量が700mmを超えたところがあります。

台風の渦巻く発達した雨雲は、
奄美大島付近に広がっています。
また台風をまわる風に乗って、台風の北東側の地域、
九州(宮崎・大分)~四国(高知・徳島)~紀伊半島(和歌山・三重)付近には、
湿った南東風が吹き付けて、雨雲が発達しています。
この地域では、竜巻などの激しい突風にも注意です。

台風6号の進路は、
北上のタイミングが早まって、
しだいに西へ西へと変わっています。

先週は九州を縦断するかと思いましたが、
太平洋高気圧の西への勢力拡大のタイミングが、
先週までの予想よりも早まって、西へ押し出される傾向です。

あさってには九州にかなり接近する予想です。
九州の西の沿岸を進むため、
雨・風ともに警戒ではありますが、
特に、大雨に厳重警戒です。
10日木曜日9時までの72時間雨量の計算値。
西・東日本の太平洋側を中心に、
記録的な大雨になるおそれがあります。

まず九州南部・奄美では、
あすにかけて、線状降水帯が発生するおそれがあります。

夜間の急な状況の悪化に注意です。
なにしろ動きが遅いので、悪天候が長引きます。
安全な場所でお過ごしください。

北海道はようやく前線の活動が弱まりながら、
東へと離れていき、雨のピークは過ぎました。
ただ、かなりの雨量になりましたので、
引き続き少しの雨でも土砂災害などに警戒です。
危険な場所には近づかないようにしてください。

メインは大雨とお伝えしましたが、
あさって9日水曜日には、九州の交通は暴風により、軒並み麻痺するおそれがあります。
予定の見直しなどお願いします。
また過去の台風では、
度々、台風の東側の地域で、竜巻とみられる突風被害が発生しています。
九州~関東、
あさってには東北南部太平洋側も含め、
局地的な大雨や突風に気を付けてください。

なお、南よりの風が吹き付ける状態がしばらく続くことで、
日本海側は記録的な暑さになるところも出てきそうです。
過去、新潟県内で最高気温40℃、最低気温30℃以上といった記録が出たパターンと
似た気圧配置になります。
日本海側の地域も、体調管理、稲などの農作物の管理にに気を付けてください。

そして、熱帯低気圧が今後台風に変わる予想です。

まだどこに接近するのか各モデルで大きく異なっています。

アンサンブルモデルは紀伊半島、
ヨーロッパ中期予報センターは関東の東海上。
間を進めば関東直撃コースとなります。

お盆期間にあたりますので、
移動の予定のある方はもちろん、
みなさん、くれぐれも最新情報の確認をお願いします。