空気の冴え渡る朝。

出勤タイムはまだ氷点下の東京。

スキー場にいくと見かける、輪郭のふわふわした雲が浮かんでいます。

 

きのうの帰宅時間帯、みなさん大丈夫だったでしょうか。
ゴーゴーという強い風に、恐れ慄きました。

強い冬型の気圧配置となり、
きのう夕方から非常に強い寒気が流れ込んできました。
昨夜は、岡山県北部で6時間で40cmを超えて
顕著な大雪情報が出されました。
津山では一時積雪が46cmに達し、観測史上最大となりました。
市街地でも雪が積もり、一連の最深積雪は、
鹿児島で4cm、佐賀で2cm、長崎で5cm、
山口で12cm、松江で32cm、広島で6cm、
松山で1cm、和歌山で4cm、奈良で3cm、
神戸で4cm、京都で15cm、津で11cm、
水戸で7cm、千葉・銚子で2cmなど。
神戸は2005年12月以来、
和歌山は2014年2月以来の積雪の多さです。
東京や静岡、銚子でも初雪が降って、
現在観測している全地点で、今シーズン初雪の便りが届きました。

記録的、過去最強クラスと表現された寒気ですが、
本当にその通りとなりました。


けさ9時の上空1500m付近の気温は、
まだ速報値ですが、
館野で-15.1℃で統計史上1位、
輪島-16.7℃と秋田-19.1℃は1月の統計史上1位に並ぶ記録で、
非常に強い寒気となりました。
寒気の吹き出しに伴うすじ状の雲が日本海、東シナ海に加えて、
太平洋にもびっしり広がっています。
八丈島でも雪が観測されました。

シャープに入ってきた上層の寒気は、
西日本からは抜けつつあり、
九州や四国の雪はおさまってくる予想です。
一方で、北陸や北日本では、
むしろきょうのほうが風が強まる傾向。
見通しがきかなくなるような暴風雪、ホワイトアウトに警戒してください。


太平洋側は晴れ間の戻るところが多いですが、
東海や東北太平洋側では強い風にのって、
雪雲が流れ込みそうです。
新名神高速道路で車が動けなくなっているようですが、
心配な気象状況が続きます。

けさは各地で今シーズン一番の冷え込みとなりました。
仙台で-7.5℃、金沢-5.1℃、
甲府で-5.2℃、名古屋で-3.8℃、熊本で-5.8℃など厳しい寒さとなりました。
金沢で-5℃以下は1997年1月以来のことです。

あす朝は、放射冷却の影響で、
けさと同じくらいかさらに冷えるところも出てきそうです。
予想最低気温は、
さいたま-5℃、長野-11℃、甲府-7℃、山口-6℃、
高知や岡山、大分、熊本などで-4℃の予想になっています。
引き続き、路面の凍結に注意してください。
水道の凍結などの対策もお願いします。

あすになると、西日本では等圧線の間隔が広がり、
冬型の気圧配置はゆるむ見込みです。
一方、北陸から北の日本海側では引き続き大雪となりそうです。
北日本では風の強い状態が続き、吹雪が続きそうです。


また、再び上空の気圧の谷の通過に伴って、
JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の発達した雪雲が北陸付近に流れ込む予想。
さらなる積雪の増加に注意してください。
あす夜になると、九州の西に前線がのび、九州で雨の降り出すところもありそうです。

あさっては、南岸にのびる前線上に、
低気圧が発生して東進する予想です。
また日本海のJPCZ付近に新たに低気圧ができ、
広く雨や雪が降る見込みです。
日本海の低気圧の発生に伴って、
やや寒気は後退しそうですが、
太平洋側の標高の高い地域や内陸部は雪が降りそうです。


まだ南岸の低気圧の降水域がどこまで広がるか、
寒気や滞留冷気の影響がどこまで残るかなど予想が定まっていません。
最新の予報、確認をお願いします。
低気圧の通過後は、西からまた寒気が流れ込む予想です。
JPCZの雪雲の列がしだいに明瞭になりそうです。

土曜日は、冬型の気圧配置が強まり、
日本海側は雪の範囲が広がる見込みです。
九州は南部を含めて雪の予想になっています。
日本海からはJPCZの発達した雪雲が流れ込み、
局地的に大雪になるおそれがあります。
ただ、この冬型は長くは続かず、
日曜日には西から緩んでくる予想です。