去年の緊急事態宣言をきっかけにピアノを購入したわが家。


春先から、息子は懸命に課題曲に挑んできました。
きのう土曜日、ついに発表会でした!

なぜかベートーヴェンをこよなく愛する息子。

 

課題曲を決めるときには、先生からは、
「トルコ行進曲」を薦めてもらったのですが、
どうしても「エリーゼのために」が弾きたいと主張。
曲半ばから後半の難しいパートの存在を知らなかったのでしょう。

ピアノを始めてちょうど1年。

5歳の男子には、譜読みの難易度や指の長さを考えると、到底無理なのですが、
先生は、息子の意思を尊重、
原曲フルバージョンの楽譜を渡してくれました。

カタカナはまだまともに書けず、
譜読みでは、間違えそうな音に、クーピーで色をつけました。
また、曲が長すぎて覚えられないので、
パート分けし、5つの曲に分割しました。

やはり、曲調が変わるところと、
和音の多い後半、32分音符の連続に苦戦。


さらに、最後の難関は、ペダル!
長きに渡って使え、持ち運びもできるアシストペダルというものを買い、

私が桐箱で工作して台を作りましたが、付け焼き刃に過ぎず…

発表会5日前に、

知り合いの方が、大切に保管されていたペダルを譲ってくださいました。

ラスト5日間で毎晩、金沢のばあばとLINEを繋いで、オンライン発表会。
緊張感を持ちながら、練習を重ねました。

当日。

リハーサルでは完璧な演奏を披露、
そして、迎えた本番です。
雰囲気にのまれたのか、序盤で躓き、

思わず母は心の中で終わった…と呟きました。
が!

すぐに立て直して、後半は流れるように弾き切りました。

知らず知らずのうちに難所をかわす技術も心得ていたとは!

安堵。
全部で6分間の舞台でした。


終わった直後、同じ幼稚園の年中さんの女の子が、息子の名前を呼びながら、駆け寄って言いました。
「すごかったね!○○くん大好きー!」
すると、息子は瞳を潤ませて、涙をポロリ。

ドキドキしたよね。
おなか痛くなったよね。

鍵盤の上で指めいいっぱい開いたね。

演奏を聴いてくれたたくさんの人が、褒め、称え、喜んでくれました。
がんばるといいこと、あるね!

今回は、息子に挑戦させてくださった先生に、本当に感謝です。
決して、完成度が高い演奏とはいえませんが、
それでも、1つの長い原曲を暗譜し、情景や気持ちを考えて弾くということができました。
さらに、
間違えたら最初からやり直し、
クリアできたら次のパートへ進むというゲーム方式も、
子どものトライする心をうまく掻き立ててくださいました。

「大きくなったら、あのベートーヴェンのゲッコウって曲弾きたい!コナンくんの曲でしょ?」


息子の挑戦はまだまだ続きそうです。