日本近海で、これほどまでに美しい雲を見たことがあるだろうか…

気象予報士も20年目になりますが、
これほどまでに整った雲は見たことがありません。
解き放たれた自由な海原で、温かい海のパワーを受けて、

気ままに成長しているように見えてなりません。

 

美しいものには棘がある…

台風は目がはっきりとした美人ほど、獰猛で危険です。

 

コースがだいぶ絞られてきました。

中心気圧920hPaの非常に強い勢力で、
あす午後にも奄美大島のすぐ東の海上を通過し、

月曜日午前、九州のすぐ西岸を北に進む予想です。

非常に深刻です。

未曽有の大災害が現実味を帯びてきています。


経験のないような暴風による住宅の損壊、電柱の倒壊・倒木に伴う大規模な停電、

整備水準を超える記録的大雨により、大河川の氾濫に伴う広範囲の浸水害や断水、

気圧が低くなることによる海水の吸い上げと猛烈な風による吹き寄せで甚大な高潮被害

などが想定されます。

高潮では、過去1999年の台風18号で、熊本県を中心に死者が出るほどの大災害となっています。

あまりにも勢力が強いために、八代海や有明海などにとどまらず、

豊後水道をはじめとする瀬戸内海でも、高潮が発生することでしょう。



天気が荒れる前に、頑丈な建物に移動しましょう。

ハザードマップの見方は大丈夫でしょうか。

https://www.nhk.or.jp/kishou-saigai/hazardmap/

避難場所に向かう道が浸水区域の場合は、その経路は使えません。
やや遠くても、安全な道で向かえる避難場所を選んでおきましょう。


備えは再度確認!

コロナ禍の今年は、場合によっては避難所に入れなくなることもあるかもしれません。
車のガソリンは満タンですか。
持ち出し品は追加で、
マスクや消毒液、体温計があるといいでしょう。

 

気象庁や国土交通省の会見で、

何一つ、大げさなことはありません。
どうかくれぐれも自分の命を大切に、最善の行動をしてください。


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18時追記

あす午前にも、鹿児島県を対象に、

特別警報が出される見通しとなりました。

今一度、準備は万端か、確認してください!

 

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