きのうから断続的に強い雨が降っている東北北部。

青森県内を流れる馬淵川で氾濫危険情報が出されています。

ハザードマップを確認し、お住まいの地域が危ない場合は、

早めに安全な場所に身を寄せてください。

 

東北は山から海まで距離があるため、
山間部を流れる川の上流で降った雨が、川の下流に達し、

水位に変化が出るまでに特に時間を要する地域です。

かつて私が住んでいた当時も、

岩手県内の北上川上流で降った雨が、一日遅れて宮城県の石巻に達し、

満潮時に逆流して、河口付近が溢れる被害が発生しました。

 

「五月雨をあつめて早し最上川」

山形を旅する松尾芭蕉が詠んだ有名な句は、もともとは、

「五月雨をあつめて涼し最上川」

あまりの激流をみて、“涼しい”と悠長な表現はできない、と変更に至ったという資料もあります。

 

河川工学の専門家によると、川には“実力”があるそうです。


大雨が頻繁に降る地域には、

その雨量を受け止める河川の器量があるということ。

逆に、普段あまり大雨に見舞われない地域に、

まとまった雨が降ると、短時間で氾濫の危険が迫ります。


実際、24時間雨量の最大値は、

熊本・山都で350mm超に対して、
青森・野辺地で90mm超で、7月の観測史上最大の値です。

天気予報などで予想雨量が伝えられますが、

四国の400mmと北海道・東北の150mmは、おおよそ同等レベルなのです。

お住まいの地域の山や川が雨を受け止める“実力”を見極めることが大切です。

その手掛かりとなるのがハザードマップ。

https://www.nhk.or.jp/kishou-saigai/hazardmap/

今一度確認しておきましょう。

 

そして、このあと大雨になる地域が変わってきます。
山陰、北陸・東海、東北と活発な雨雲が広がっていく予想です。

北海道も局地的に雨が強まるおそれがあります。

東海や北陸は、最も警戒したい地域。

東北や山陰も一時的に雨の降り方がまた激しくなるでしょう。
あさってには、九州で再び大雨のおそれがあります。

 

大雨の情報を「自分事」と捉えて、

今回の7月豪雨は、いつどこで、なにがあってもおかしくないと考えていたほうがよさそうです。

 

なお、昨夜フィリピンの東で熱帯低気圧が発生しています。

 

熱帯低気圧は、太平洋高気圧を強め、

梅雨前線の位置を北上させる作用がありますが、

一方で、湿った空気の供給源になるおそれがあります。

今後の動向に注目です。

 

・・・・・・・・・・・

コメントありがとうございます!

7.11はそんなイベントが!

私は子ども生まれる前までは、ほぼ365日行ってたコンビニ、

今や1ヵ月に1度レベルになりました。

かなり新商品に疎くなりました。

 

・・・・・・・・・・・

◎気象の解析・解説力UPのためのチャリティーメールマガジン

◎『風の声を聴く』バックナンバー
https://note.com/marikoaraki


◎朝日新聞デジタル『&TRAVEL』寄稿記事

https://www.asahi.com/and_travel/20190913/137048/

外部の画像
気象予報士が紹介!  台風の秋に旅行で失敗しない三つのポイント | 朝日新聞デジタル&TRAVEL(アンド・トラベル)
秋は「台風」「竜巻」「雷雨」が発生しやすい季節です。トラベルがトラブルにならないよう、未来の先読み情報をしっかりキャッチして旅に出たいもの。「私たち人間は天候を変えることはできませんが、天候にあわせて...
www.asahi.com