「九州ばかり注目しているうちに、岐阜が大変なことになってしまいそう」

きのう退社前に、プロデューサーと話していたこと…
両方地域ともに、大変な雨になりました。

 

けさは、岐阜県や長野県内に大雨特別警報が出されました。

飛騨川が一部氾濫。

 

そのほか氾濫の危険性が高い川がまだあります。

特別警報は警報に切り替わりましたが、

川の下流は2~3時間遅れて増水しますし、

土砂災害はいつ起こってもおかしくありません。

引き続き、厳重に警戒です。

 

昨夜から未明は、九州北部でまたも線状降水帯が発生しました。

左手でひっかいたような線状に連なる雨雲が数本。

1時間に100mm以上の猛烈な雨が降り、

大分や熊本県内で、記録的短時間大雨情報が相次いで出されました。

 

そして、発達した雨雲は、湿った空気の合流点となったうえに、
地形的に北側に山を控え、上昇気流が強められた岐阜や長野でも。

すでに雨量が相当な量に達していたので、大雨特別警報が出されました。

また愛知県内などで突風被害も発生したようです。

発達した積乱雲のもとではダウンバーストや竜巻などの突風にも気をつけなくてはいけません。

 

九州北部~甲信地方の大雨の峠はいったん越えました。

九州では日差しが戻って、かなり蒸し暑くなっているようです。

体調管理、衛生管理、気を付けてください。

前線はいったん下がって、九州南部に停滞。

鹿児島県内は、断続的にこのあとも雨が降り、

今夜には、この雨の範囲がまた北へと拡大していく予想です。

さらに、あす朝には、九州の西の前線上に小さな低気圧ができる可能性があります。

この小さな低気圧、東側にある高気圧が強すぎて前に進めません。

日中、九州北部~日本海にほぼ停滞して、

九州や中国・四国が湿った空気の通り道になりそうです。

湿った空気のレベルは、ここ数日に比べて、若干弱まりますが、

雨雲が局地的にまた発達するおそれがあります。

また、近畿、東海、関東甲信も、太平洋高気圧を回る湿った南風が吹き付け、

山沿いを中心に雨の量が多くなりそうです。

そして、あさって金曜日は、

九州北部で、再び大雨の可能性が高まって、

土曜日に雨のピークを迎えるおそれがあります。

 

梅雨前線がほとんど動かず、大雨の終わりが見えなくなってきました…

さらなる長期戦を覚悟しなくてはいけないかもしれません。


避難されている方も、

疲れが出るころかと思いますが、なんとか乗り切りたいところです。


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コメントありがとうございました。

大丈夫でしょうか。

置かれている状況、心の保ち方…

木曜日夜からまた瀬戸内で大雨のおそれがあります。

山口〜広島がもっとも降りそうですが、

風の向きが少しでも変わると岡山も危険です。

くれぐれも安全第一でお願いします。


 

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