台風一過となった昨夜、
気象庁の予報官と、とあるプロジェクトの打ち合わせがありました。
島嶼部含め台風接近続きで、3回目のリスケでようやく…

その場で話題になったのが、
台風15号の発達予測についてです。

金曜日に出された情報がこちら。

気象庁がこのような情報を出すのは初めて。

それだけ発達予測がとても難しい台風だったと言えるでしょう。

この文言を加えたご本人とお話ししました。

なぜ、これほどまでに発達したのか?

考えられるのは、大きく3つ。
①海水温が高かったこと
②高気圧の中心からいったん離れたコースをとったこと
③大きさがコンパクトだったこと

①台風が通過した日本の南の海域は、
海水温が平年より1〜2℃ほど高く、
関東の沿岸まで27℃ほどありました。

 

海面から大量の水蒸気が送り込まれたのです。

②太平洋高気圧の中を突き進む予想の15号は、
高気圧の下降気流に押さえつけられ、
発達できないのではないかと考えられました。
確かに進行方向に高気圧の中心があり、すぐ近くまで進むと、
いったん台風の雲が崩れました。

しかし、日曜日、高気圧の中心に対して西側にまわりこむと…
解き放たれたかのように急発達したのです。


③大きな台風であれば、
高気圧の下降気流の中では外側から型崩れし、どんどん弱まったことが考えられますが、
今回は比較的小さかったがゆえに、
逆に求心力が強く、
雲が中心に向かって、雲がまとまりやすかったのかもしれません。

いずれにせよ、金曜日の時点で、
強い勢力で直撃することがわかっていれば、
会社で態勢をアナウンスすることができ、
きのう朝ほどの混乱はなかったかもしれません。

 

まさに一夜にして
「世界を変えた」台風15号。
いろいろと考えさせられ、反省の多い台風でした。
精進します。
 
台風15号の余波はまだ残っています。
千葉県内を中心にいまだ停電が続いている地域があります。
千葉のきょうの最高気温は32℃、
あす朝の最低気温は27℃です。
 

室内の風通しをよくしたり、こまめに水分を補給したり、

家で過ごすことにこだわらずエアコンが稼動している建物があれば移動したいところです。

また片付けや復旧作業も休憩をしっかりとっていただきたいです。

さらに運動会の練習シーズン、くれぐれも熱中症には警戒してください。

 
来週にかけても熱帯低気圧の動向が心配です。
おそらくこの海域なら、
台風にまで発達する可能性は十分でしょう。
来週前半、沖縄に接近する予想になっています。
本州への接近の可能性はまだわかりませんが、
大雨の原因となる湿った空気を送り込みますので、
要注目です。
 
なお、今後2週間の見通しについては、こちらのチャリティーメルマガで配信中です。

引き続き、よろしくお願いします。

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コメントありがとうございました!
*温暖化で気温のベースが上がるなか、
大型や強い台風が増えてきたのを感じますね。
インフラは昔よりははるかに頑丈なのでしょうが…
人間が驕らず、油断しないことでしょうか。
*高気圧が北側にあるので、直接的な影響を受ける可能性は低そうですが、
油断できません!
湿った空気による雨がコワイですね。