「あ、ここボクが行ったところだー!」
息子の大好きなアニメ“シンカリオン”のワンシーン。
おととい放送の回で、先日訪れた門司港の九州鉄道記念館が出てきました。
列車の積み木のおもちゃで遊んでいると…
「これ、神社だよ!神さまのところなんだ」
神社には鳥居があるものなのだ、
旅先で経験したことが1つでも吸収されたのなら、
ハードスケジュールでも出かけた甲斐があったものです。
ハードスケジュールでも出かけた甲斐があったものです。
これからもたくさんのことを、
実際に自分の目で見て触れて体験して、
自らの頭でしっかり考えて、
生きた知識を蓄積していってほしいと思っています。
私は小さい頃から旅行が大好き。
地図を眺めるだけではなく、実際の地形を見て回った経験が、
おそらく今の気象予報の組み立てに生きています。
初めて家族と離れて出かけた北海道・襟裳岬、
目に飛び込んできた水平線の丸さと全身に受けた風の感覚は、
今でも忘れられません。
小学6年の夏でした。
気象予報士1年目は、仙台のミヤギテレビアナウンサー1年目でもありました。
宮城県内すべての市町村を隈なく訪れ、地形や地質を見てまわりました。
2年目は、福島、山形、岩手、秋田、青森と隣県を巡りました。
私にとって、東北は第2の故郷です。
仙台に住んでいた4年間、
震度5以上の地震は何度か経験しましたが、
2011年、東京のテレビ局の報道フロアにいた私の目に飛び込んできた光景は、凄まじいものでした。
放送の送出卓に48時間座り続けるも、唖然、呆然、愕然。
家では、現実に目を背け、
テレビのプラグを引っこ抜き、半年ほど読書に明け暮れました。
山を背に海を臨む、あの美しい街の変わり果てた姿を受け入れられませんでした。
涙を流すことさえ、こわかった…
テレビ局で働いて10年目、初めて報道の仕事を辞めたいと思いました。
半年かけて、友人たちの無事を確認しました。
命からがら津波を逃れた友、ご両親が亡くなった友、職場が消えた友…
彼らの話を聞いて、自分の甘さを認識しました。
私は自然災害の報道の仕事を続けねばならない!
あれから8年。
私には、新たな家族ができました。
「ママ、ニュースやってるよ!」
録画アニメの再生が終わると、自然と始まった震災特集。
リモコンの電源ボタンに手をかけましたが、
思いとどまります。
「一緒に見てみようか」
どうして時計が止まってるの?
おうちが壊れちゃった子いるの?
道路が海になっちゃったよ!
おうちに帰れなくなった人がいるの?
「◯◯がそうなったら、どう思う?」
やだ、かなしい…
今はまだそれが精いっぱいで、
テレビの中だけのことだと思っているかもしれない。
いつか実際に足を運んで、
じっくり親子で考えてみたい…あの美しい街に起きた悲しいことを。
東北太平洋沿岸部は荒れた天気になっています。
15時ごろは追悼式典が行われることと思いますが、
くれぐれも無理をしてほしくない空模様です。
でも、やまない雨はありません…
あすは晴れ!
*私も、まだ小さい彼の努力を見守ってきただけに、
この先なにがあっても、
楽しい園生活になるよう努力していきたいと思います!