ハリケーン・ヘクターが、
日付変更線をまたいで、台風17号となりました。

“越境台風”は、3年ぶりのことです。
また、8月前半までに台風が17個も発生するのは、記録的に早いペースです。
これで、今、存在している台風は3つ。
その中でも「えっ?」という進路になったのが、台風15号。
今夜、九州南部に上陸、その後、九州を横断するような予想になっています!

気象業務法では、
台風進路に関しては、気象庁の出した情報のみを使用する決まりがあります。
つまり、私たち気象従事者が、
気象庁の台風の予報円が発表されているときに、
違う進路を予想することは禁止行為です。

ですので、気象庁の進路が出てからは、
あまりに5日間予報で予報円が大きいほかは、海外モデルの紹介なども控えているのですが…

んー。
こんなに変わるなら、予報円を大きくしておいてほしかった…
きのうまで予想されていた円を大きくはみ出して北よりに進む見込みです。

今回の台風は、あまり勢力は強くなく、
コンパクトにまとまっているため、
今夜、接近と同時に急激に雨風が強まるパターンです。
だからこそ、海上を進めば影響は小さかったのですが、
上陸となると影響が大きく、暗い時間に状況が悪化します。
九州、そして“危険半円”にあたる四国のみなさんは、
飛ばされやすいものはしまったり、固定したり、大切なものは高いところに上げておくなど、
備えを確認しましょう。
西日本豪雨で被害が大きかった愛媛県内は心配です。
宮崎県や高知県内は、台風が過ぎ去っても、雨がしばらく降り続きます。

そして、全国的にもあさってにかけて大雨のおそれがあります。

まず、きょうの午後、東日本を中心に雷雨が起こりやすくなります。
きのうほど、平野部を含めた広範囲の雷雨にはならない予想ですが、
急に川が増水したり、道路が冠水したりするおそれがあります。
早くもUターンピークとなる道路もあるようです。
いつも以上に車の運転は慎重になさってください。

また今夜からあす、
石垣島など先島諸島も、新たに発生する熱帯低気圧の影響を受けそうです。
急に発達した雨雲がかかり、
非常に激しい雨が降るおそれがあります。

そして、あすは、前線が北から南下してきます。
前線の北側には寒冷渦が、
南側には台風が運んだ熱帯の空気が充満していて、
前線の活動が非常に活発です。
さらに、元台風14号もこの前線に加勢します。

特にあす水曜日夜からあさって木曜日朝は、
北海道や東北北部日本海側、
そして、あさって日中は、
東北南部日本海側〜北陸で、
警報クラスの大雨となり、
線状降水帯が発生して、災害につながるようなおそれがあります。


(予報モデルの特性で、あさって以降は雨雲がべたっと表現されます)
お盆期間移動される方は、交通情報を確認するとともに、
家で過ごす方も、自治体からの情報を取りやすい態勢をつくってください。

お盆休み、くれぐれも身の安全優先でお願いします!

なお、この雨が過ぎると、北から涼しい空気が入ってきて、
吹く風に季節の進みを感じられそうです。
 
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いつもコメントありがとうございます!
*フキを傘にするなんて、トトロみたい!
でも、撥水効果があるので、理にかなっているかもしれませんね。
きのうは、中国山地で雨雲が発達しました。
 
*勉強なんてとんでもない…ありがとうございます。
サッカーか野球か…私は野球のほうが好きなんですけどね。
こればっかりは本人の好みがありますので、成り行きにまかせることにします。