「おそらがおこってるねぇ!」
リビングのカーテンが大きく揺れている様子を見て、息子が言いました。
「カーテンがおばけみたいになっちゃった」

美しい青空も、やさしいそよ風も、いつも同じ顔ではありません。
時として、自然は獰猛になります。
折しも、きょうは九州北部豪雨からちょうど1年。
日本列島で雨雲が大暴れしています。
地震の被災地のブルーシートのかかった屋根に大粒の雨がたたきつけます。

川が氾濫し、苗を植えたばかりの田畑が水没した北海道にも、横殴りの雨が降りつけています。

高知県の本山町では、総雨量が900mmを超えました。
きょうは、北海道、北陸・東海〜九州、沖縄の広範囲で、
非常に激しい雨が断続的に降る見込みです。

台風7号から変わった低気圧、
そして、梅雨前線がすでに雨水を含んだ大地に無情の雨を降らせます。
近畿では、2013年の台風18号で大雨特別警報が出されたときの雨量を上回る可能性が出てきました。
線状の発達した雨雲がかかり、夜間に急に強まるおそれがあります。
状況が悪化する前に早めの行動を心がけてください。
西・東日本の大雨は、強弱を繰り返しながら、日曜日ごろにかけて続くおそれがあります。

さらに…
間髪入れず新たにできた台風8号。
マリアナ諸島で昨夜発生しました。
このマリアナ出身の台風は、
海水温の高い海域を長く通るために、
発達しやすい傾向にあります。
 
来週前半にかけて、沖縄近海に進む予想です。
問題はこの先。
 
気象庁のGSMモデルは、
このまま西へ…大陸へと向かわせています。
一方、アメリカNOAAは、ここ数日一貫して、台風7号の後を追うように、九州のすぐ西へ進む計算です。
このコースは影響がまた大きくなります。
世界が誇るヨーロッパ中期予報センターは、予報が出るたびに、
大陸方面、九州方面と代わる代わる違う計算をしていて、まだブレが大きいことを示しています。
鍵を握るのは、コースを誘導する太平洋高気圧の西への張り出し具合。
勢力を強めて西へ張り出せば、日本をブロックして大陸へ。
勢力が弱まれば、九州に接近してきます。
 
来週にかけて、警戒をなかなか緩められない日々が続きそうです。

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15時追記

今夜からあす、あさってにかけては
特別警報クラスの大雨になってもおかしくありません。

特に、危険な地域は、
南からの湿った風が水道を吹き抜けて山にぶつかる地域です。
北側に山を控えている、
広島、高知〜徳島、兵庫、京都、滋賀、岐阜県内などは特に雨雲が発達しやすい地域です。

2006年の7月豪雨も、2010年7月の大雨も、このパターン。


この地域の方は、ハザードマップを今一度ご確認ください。
深夜に急に状況が悪化するおそれもあります。
各自治体の情報に敏感になってください!