雪氷に困惑している人もいれば、
かき氷やさんに駆け込む人もいる、不思議な日でした。
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きのうの日本列島です。

北海道は真冬の嵐。
帯広市ではこの時期としては8年ぶりに積雪9cmを記録し、真狩村では42.2mの暴風が!
この真狩村では、停電で記録が消えてしまい、データを復元させての発表となりました。
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一方、群馬県の高崎市の気温は30.6℃と、異例の早さの真夏日。

これは、低気圧の通路に原因があります。
津軽海峡付近を横切った低気圧の南側では、勢いよく暖気が吸い寄せられ、
低気圧の北側では、ぐっと寒気が引きずり下ろされました。
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きょうは、また別の低気圧が日本海に登場。
上空に強い寒気を背負った低気圧、いわゆる“寒冷渦”で、
水蒸気画像には、ロールケーキのような渦巻きが!
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水蒸気画像は、大気の骨格がわかる、いわばレントゲン写真のようなもの。

北陸や東北では、この渦巻きにより、
雷雨や突風が起こりやすく、関東でもにわか雨があるかもしれません。

東京は昼間は暑くなって、
4月としては最長タイとなる4日連続の25℃以上の夏日となりそうですが、
さすがに記録はここで打ち止め。

夕方には寒気が入るために、
きのうとは違って夜は寒くなりそうです。


ところで、おととい書いた黄砂について。

私たち気象予報士は、コンピュータの予想と実際の状況にズレがないか照らし合わせてから、
未来の予想を組み立てます。

おとといの段階では黄砂が中国大陸に予想されていたので、
中国で実際にきのう観測されれば、その後、きょう日本に到達することが確信できるわけですが…

うーん、中国で観測なし。
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衛星画像見ると、モヤモヤしてるんだけどなぁ。

黄砂の観測図の元になる、世界の気象データSYNOPを調べてみます。

黄砂が観測されているときは、
“砂塵あらし”といって、S字のようなマークがつくのですが…
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あれ?
そもそも、中国大陸のデータがない!

中国のデータが入らない理由は明確にはならなかったのですが、
けさ、韓国のデータで、薄い黄砂が観測されました。
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ということで、
日本でも黄砂の飛来の可能性はありますが、飛んできたとしても、濃いものではなさそうです。
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気象庁の黄砂予測図は
今年からモデルチェンジして精度を上げたそうですが、未だ濃く表現される模様。
気をつけながら解説していこうと思います。



日本より西の観測データというのは、非常に大切な情報。
かつては、世界情勢によって、気象観測データは、軍事機密という扱いで、
情報が公開されなくなることもありました。

世界が仲良く、平和な日々が、当たる天気予報につながるのです。

データがいつもきちんと入る世の中が続きますように。