術後に発現した症状の現在。 | 脊髄腫瘍と暮らす生活

脊髄腫瘍と暮らす生活

2009年12月に頸髄髄内腫瘍の摘出手術を受けました。
手術前・入院・退院後の生活を書いています。

2009年12月に手術を受けて、今日は2021年4月。

11年と4ヶ月が経過しました。

 

手術の後、私の下半身は一時的に感覚をなくして歩けなくなりました。数日で歩行器で歩けるようになりましたが。

思い出せる具体的な症状は以下の通り。

 

①脚に触れてもわからない

②適温の蒸しタオルをあてるとすごく熱く感じる、金属のベッド柵に触れると酷く冷たく感じる

③足首が曲がっているかとか、足がどっちを向いているかとかが目で見ないとわからない

④排泄感覚がない

⑤スリッパが脱げる

 

一時的なものとは言え、「どこまで元の状態に近づけるか、そして、そこに辿り着くまでの期間が、1週間なのか、1ヶ月なのか、1年なのか、10年なのか…。それは誰もわからないんです。」と医師が教えてくれました。

 

そして10年以上の時間が過ぎ。

 

やはり、元の状態には戻っていません。

①は、術前が10点とすれば、7点くらいまでは戻ったと思います。

お尻とか後ろ側がより鈍いかな。

 

②は9点まで戻ったと思います。入浴の際、浴槽に入る時、足だけ実際の温度より熱く感じるくらいでしょうか。

 

③は、9点かな?これは⑤にも関係がありそうで、いまだにスリッパはよく脱げます。

クリニックなんかでよくあるビニールタイプのスリッパは歩行にとても気を使います。

脱げないようにすり足状態で歩く感じです。

足全体とか、足首の曲げ伸ばしには支障がないけど、足先とか足裏とか繊細な感覚と動きが必要な場面は苦手かもしれません。

 

④は、9点くらいかな。不便を感じないくらいまで戻りました。

 

これらの下半身に現れた症状は、手術前にはなかった症状です。

脊髄の中にある腫瘍を摘出するため、背中側から脊髄を切り開き、中の腫瘍を丁寧に剥がして摘出してもらう過程で、影響が出たものと思います。

でも、こういった影響が出る可能性があることは理解していたし、執刀医を信頼してお任せしたので、手術を受けたことを後悔したり、執刀医に恨み(?)を抱いたり、ということは全くありません。

 

放置しておくと、腫瘍が徐々に大きくなり、もっと悪い症状が出る可能性もあったので、手術をしない、という選択肢は私にはなかった訳で。私の希望に沿って入院と手術の受け入れをしてくださった執刀医の先生に感謝しています。

 

まぁ、これらの症状は、今現在はあまり不便をしていないので、気にしないことにしています。

 

元には戻らなかったけど、生活に不便を感じることは「スリッパが脱げやすい」ことくらいです。