奇妙な果実 | TO+NYマガジン編集長 mari j brooklyn

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デザイナーのコンセプトがこの曲からきているということで、

『奇妙な果実』について聞いた。


奇妙な果実(きみょうなかじつ、原題:Strange Fruit)は、ビリー・ホリデイのレパートリーとして有名な、アメリカの人種差別を告発する歌である。この曲が書かれたころ、まだアメリカ南部では黒人を縛り首にして木に吊るすリンチがしばしば発生した。(※2014年現在でも、黒人が木に吊るされる事件はしばしば発生しており、2013年にもニュースで扱われている。この曲が書かれた頃は、今のように犯罪の被害者としてニュースで扱ってもらえるような人権が、黒人にはなかった。)「奇妙な果実」とは、木にぶら下がる黒人の死体のことである。ビリー・ホリデイは自伝の中で自分も作曲に関わったと主張しているが、実際には作詞者であるルイス・アレンが作曲も1人で行なったことが明らかになっている。


彼はカニエのこの曲からインスパイヤーされたと言っていたが、



オリジナルはビリーホリデー




Southern trees bear strange fruit (南部の木には奇妙な果実がなる)
 Blood on the leaves and blood at the root (葉には血が、根にも血を滴たらせ)
 Black bodies swinging in the southern breeze (南部の風に揺らいでいる黒い死体)
 Strange fruit hanging from the poplar trees. (ポプラの木に吊るされている奇妙な果実)
 Pastoral scene of the gallant south (美しい南部の田園に)
 The bulging eyes and the twisted mouth (飛び出した眼、苦痛に歪む口)
 Scent of magnolias sweet and fresh (マグノリアの甘く新鮮な香り)
 Then the sudden smell of burning flesh. (そして不意に 陽に灼ける肉の臭い)
 Here is a fruit for the crows to pluck (カラスに突つかれ)
 For the rain to gather for the wind to suck (雨に打たれ 風に弄ばれ)
 For the sun to rot for the trees to drop (太陽に腐り 落ちていく果実)
 Here is a strange and bitter crop. (奇妙で悲惨な果実)

身の毛もよだつ話だ