コロコロコロ。。。

お子さんの手元をすり抜けて

赤い色鉛筆が床に転がった。

 

「あ、ピンクになった。」

 

春のやわらかい陽ざしが

そのように仕立てていた。

それは暫くそのままでいることになる。

 

 

 

スケッチブックに身体を戻す。

 

いちど手に取った色を使うことなく

一瞬で元の位置に収め、軽くポンポンして撫でる。

他の1本を選びなおすと、ソレは一瞬にして見事なアーチを描いた。

 

あっという間に虹がかかっていった。

 

 

 

痒そうに

たまに目をこすっている。

 

ひとたび描きはじめると

その手は目元にむかうことがなくなる。

 

その目はシバシバすることなく

手元で起こすこと、起こることをじっと見つめている。

彼の全体がそこに向かっている。

彼の総体がそこにあるのを感じる。

 

 

 

頻繁に色を持ちかえる。

 

1点を打刻するように描くと

それは元の位置へと滑り込み

間髪入れず次の色が引き抜かれていく。

 

「あれ、赤。。」

 

そう言うと椅子から身をはがすようにして

床のそれを拾い上げた。

 

 

 

色鉛筆を削る。

 

鉛筆削り器に差し込んで

刃にあてる角度と力の加減がつかめずに

折ってしまう。

 

鉛筆削り器を分解する。

削りかす をぶちまける。

 

なんとか元に戻し

削り直す。

 

 

次に使う時は鉛筆削り器の構造に

注意を払っている。

 

その構造に訊きながら事をすすめている。

 

同じ轍は踏まない。

 

 

 

 

 

絵具を使い始めた。

 

スケッチブックにチューブから直でいく。

 

金・銀・黒

 

そしてスケッチブックを閉じる。

 

パタパタたたいたり。

指先をしならせてこすったり。

 

そして開く。

 

「魔法 魔法」 と言いながら

 

指先で触れる。

 

人差し指についた絵具を

その感触を確かめるように親指でこすりながら

その様にしばし見入っていた。

 

 

 

 

 

 

 

全てと会話している。

 

彼が関わるモノ・コト

その関係性を大切にしているのが伝わってくる。

 

全ての関わり方に 彼 を感じる。

 

 

 

 

こころとからだが仲良し。

 

 

そんな彼は

 

「流さない」

「スルーしない」

 

受け取り続けている。

「受け取る」が上手い。

 

 

 

そんなことを強く感じた。

絵画教室の1日でした。