クラッシック音楽というのは、
もともとは、宮廷音楽、
(もっと前はグレゴリアン聖歌という教会のミサで使われていた音楽)
が元ですから、ヨーロッパの宮廷(や古い教会)に行くと、
こういうところで、モーツアルトたちは、
作曲したり、演奏したりしていたのだなあ。
と、思います。

これは、やっぱり日本でただなんとなく、
こういう場所で、こういうイメージのダンスの曲
なのかなあ。と想像だけしているのと、
実際に自分がその歴史的な場所に身を置いて、
こういう部屋でここにマリーアントワーネットとか
王様が座って、ここで演奏したんだなあ。
社交ダンスとかもするんだなあ。

なんて、理解するのでは、
やっぱり演奏にも違いがでます。
スタイルというのは、時代によって建築、美術、音楽
に共通点があるので、それを体験して理解しないと
想像して、曲をアナリーズして勉強しているだけではだめで、
表現したいのは、こんな世界、というイメージを持てることが大事です。

でも、最初は驚いていても、
驚いてちょっとだけ体験して、
興奮しているだけでもだめで。

だんだん、そういう風景があたりまえになって
自分の中に体験が積み重なったり、それを消化したりして、
自分はあんなお城にも行ったんだ。
こういうことがわかったんだ。
というはしゃいだような気持ちがおさまって、
心の引き出しにこういう風景をたくさん持っていて、
いつでも演奏するときに、曲によって取り出せるように
感性を磨いておかないと。と、思うのです。

言ってみれば、尺八奏者が演奏するときは、
たぶん禅寺の庭園なんかで演奏するのが本当ですよね。
そして、何もないところでも、
雑踏の中でも、尺八奏者にとっては、
演奏しようと思った時点で、
自分は、いつもの禅寺の庭に立っている気持ちになれて、
聴いている人をそういう場所にいる気持ちにさせられるというのが、
音楽のすごいところです。

それと同じように、クラッシック音楽というのは、
こういう場所で、こうして演奏されたものなのだな。
と、いうことをわかってから演奏しないと。
と、思います。

でも、それは、決してきらきらと気取っている。
というだけではなくて、
贅を尽くしたこういう建築には、大勢の人の仕事や心が詰まっているわけだから、
その美しさを神聖な物にしようとしている、
おおげさに言うと、天国に近づこうとしている感じなのかな
と思います。

ちなみに、お城と宮殿の違いは、
お城は、もともと戦争の時に王を護るための造りになっていて、
宮殿というのは、権力を見せるために、
豪華に建造しているという違いだそうです。

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