フランスで音楽を学んでいると
圧倒的に、音楽性を大事にすることを
第一に考えなさいと言われます。

つまりテクニック的にミスがなく完璧でも、
その中に、何かしら表現したいこと、
気持ちや心がこもっていなければ、
何の意味もない。

演劇に例えるなら、
小さな声で泣いている芝居をするのに、
小さな声をただ出していたって意味がないように。
そこに表情、指先までの動き一つ一つ、
視線の表情や、動かし方。
そして、あたりまえだけど
そこに心からの哀しいという気持ちがこもっていなければ、
もちろん、どんなに綺麗に声をだそうと手を動かそうと
何も伝わらないのと同じ事。

逆に言えば、小さな声を出そうとして
少しくらい声がかすれてしまっても、
そのくらい小さな声で感情を表現しようとする
気持ちのほうが大事で。

声がかすれてはいけないからと、
最初から大きめの声で出てしまおうというのは、
本当ではないのですよね。

表現したいことが先にあって、
テクニックはその手段。
この順番は、絶対なのです。
(もちろん表現に必要なテクニックが伴わなければいけないのも当然だけれど。)

よく言われる事ですが、
日本人の演奏は、失敗しないことが
第一になってしまいがち。

「失敗してもいいから、どんどんリスクをおかして、
 本当の感情、音楽性を表現しなさい。」

と言われてカルチャーショックを受ける人は
とても多い。

「リスクをおかして、
 本当の気持ちを伝える。」

いろんなことに、共通している言葉だなあと
思います。

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写真は、ぜんぜん関係ないけど(笑)
ティラミスと、マロングラッセ。
3月になりましたね。良い春になりますように。
paris暮らし

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