お寺や教会、修道院ほどシンプルな空間は
ありません。

寝室にあるのは、
ベッド、机と椅子のみ。

マザーテレサの修道院は、
確か、個人の持ち物は、
制服のサリー2枚のみ。
(常に清潔に洗うために2枚。)

あとの物は、すべて借り物だから、
丁寧に使ってお返しすると
考えるのだそうです。

そこまでは無理としても、
物を少なく、丁寧にシンプルに
暮らしたいなあといつも憧れています。

私たちが訪れた日、
ル・コルビュジエのシャペルの真横に、
できたてほやほやの素敵な修道院に
聖クララ会修道院が引っ越してきたばかりでした。
まだ引っ越してきて一週間しかたっていないのですって。

普段は、修道院の外に出ることのないシスター達の
お祈りする姿を目の前にして
私はすごーく感激してしまいました。

聖クララは、アッシジのフランチェスコの弟子ですから、
とても裕福な家庭に生まれ育ったクララも
800年前に清貧を誓って祈りの生活に入り、
その修道会が今も続いているのです。

シスター達にお話を伺い、
内部を見学させていただいたり、
礼拝堂での歌やお祈りもそっと見学しました。

シスター達の優しい笑顔や
話しかけかた、歌声。
年老いたシスターを支えて歩く歩き方。

冗談を言って、にこにこして、
ちょっと言葉や挨拶を交わしただけで
なんだか知らないけど、
涙が出そうになっちゃうんですよねー。

イタリアのレンゾ・ピアノが建てたガラス張りの寝室。
とってもおしゃれ。

ここ、実は、来年春から、
一般の人にも8部屋だけ部屋を貸し出すのだそう。

もちろん、目的は、黙想、瞑想、お祈りのための施設ですから、
ハンディキャップなど特別な理由が無い限り、
個室だそうですが、この光たっぷりの寝室に静かに泊って、
ル・コルビュジエのシャペルでミサにあずかったりしたら、
(シャペルは、暖房がなくてものすごーく寒いので、
 暖かい季節しかミサをしていないそうですが。)
とても感激するでしょうね。

山の上で、なーーーーんにもなくて。
若い人だったら、飽きちゃうかもしれないけれど。

私はいつか、泊ってみたいなあ。

(普段は、修道院内の見学はできません。
 今回は、出版物の取材をかねていたので、
 特別にお話をする機会がありました。)

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資料の写真ですが、全面ガラス張りで太陽がいっぱい。
そして、この建物実は、山の斜面に沿って地下に埋められるようにして
建てられているので、地熱を利用して、常に快適温度に保たれるのですって。すごい!
paris暮らし

ガラス張りの窓が面しているのは、森ばかり。
居ながらにして森林浴。
paris暮らし

明るくて、楽しくて、心の暖かさが言葉、仕草の一つひとつひとつに現れていて、
いっしょにいると、こちらまで幸せな気持ちになってしまうシスター。
いつか、こんな風に年をとれたら、いいなあ。
paris暮らし