かわいらしいお庭、
清潔で簡素な寝室、
アットホームで自由な雰囲気、
旅人が集う和やかな食堂での朝食。

先週泊った修道院経営の宿、
とても居心地のいい所でした。

お祈りの時間への参加は自由。
私は、朝から仕事があるので、
泊りたいと言っていたので、

「好きな時間に朝食食べてください。
 食堂に、お茶とコーヒーと
 パンやジャム、フルーツを
 置いておきますからね。」

と、言われたくらいで、
全く自由でした。

夜眠る時も、明日早朝から、
お祈りがあるんだなあ。
と、思うと、なんとなく、
心安らかに眠れる感じ。

結局、朝から夜遅くまで
レッスンをする予定が入っていたので
お祈りの時間とは時間があわず、
さっさと15分くらいで
朝食をすませて出かけたので、
ゆっくりシスターとお話する時間も
ありませんでしたが、
自然に囲まれて澄んだ空気を
たっぷり補給して暖かい雰囲気の中で過ごした
静かな夜でした。

誰もが、できるだけ雑音を出さないように、
静かに個室で過ごす雰囲気というのは、
いいものですね。

ここは、修道院経営ですが、
わりと開かれた施設なので、
男性も泊っていました。

タヒチから来ていた男性(たぶんブラザーだと思います。)が
カセットでタヒチのミサの音楽を食堂で流していて、
「タヒチから2ヶ月お休みをとって
 フランスに来ているんです。
 この音楽を聴いていると、
 ホームシックになるんだけどね。
 タヒチはいい所ですよ。
 いろんな人種がすべて混ざっていて、
 誰もが、人種の違いを意識しないんです。」
なんて、話しかけてきました。

初めて来たと言ったら、
朝食の食器置き場なんかを
丁寧にいろいろ教えてくれて。

「それでは、よい1日を!」
と、これといった
個人的な話をしないで
さっぱり別れるところも、
気持ちがいい。

シスターたちも、暖かいけれど、
てきぱきと手続きをしてくださって、
何も干渉しない。

到着時は夜だったので、
ぱぱっと施設を説明して
鍵と書類を渡したら、
「お名前と住所なんかを書いて、
 明日の朝渡してくださればいいわ。」と、
完全に信頼関係で成り立っている感じ。
明らかにアジア人の私にも、
特に何も質問さえありませんでした。

この干渉しない感じは、
とてもカトリック的でフランス的。

一人で、数日静かに過ごしたいなんていうときは、
こういう場所があるというのは、
ありがたいことですよね。

私は、高級ホテルに一人で泊るより、
こんな宿に泊るほうが、ずっと好きだなあ。
まあ、二人で、グループでというなら、
素敵なホテルも楽しいけれど。

一人部屋は、シンプルに洗面台と
小さなベッドと机と椅子があるだけで、
トイレとシャワーは廊下に二つづつありました。
とても清潔で、一泊朝食付き38ユーロ。

カップルで二人で泊れる部屋や
家族部屋もあります。こちらは、
65ユーロくらい。

一人で、1週間、1ヶ月と長期滞在する場合は、
割り引きがあるので、たしか、300ユーロ以内で、
一ヶ月滞在とかできるみたい。

空気のきれいな田舎で、
一ヶ月静かな時を過ごすなんて、
いいですねえ。
まあ、なーんにもない所だから
例えば論文を書き上げるとか目的がないと
飽きてしまうかもしれないけれど。

こんな場所を移動しながら
一人旅なんて、いいですね。

一ヶ月どこか外国や地方に行ってしまいたいー。
なんて思うこと、誰でもありますけれど。
実際に行動に移すのは、経済的にも絶対に不可能と、
普通は思うもの。

でも調べてみたり、
いろいろな人と出会ってみると、
行動する方法というのは、
いろいろあるものです。

もちろん、修道院の宿は、
基本的に黙想が目的ですから、
夜10時から朝7時は雑音禁止ですし、
普通のホテルとは違いますが、
かえって静かに眠れて、休まりました。

高級ホテルに泊まって、真夜中に
観光客がうるさかったなんていう声を
よく聞くので、音を出してはいけないという
宿のほうが好きという方には向いているかも
しれません。

フランスは、有機農家の農作業を手伝って、
代わりに、食事と宿を提供するシステムなんかも
充実しているそう。

こういう旅だと、地元の人たちと
実際にいっしょに食卓を囲んだり、
働いたりするから、当然友人もできますね。

今回泊ったエペルノンという町の
修道院の施設のhpはこちらです。→

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手入れの行き届いたお庭。
心が洗われるような場所でした。
paris暮らし

食堂の様子。
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寝室からの早朝の眺め。
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