確かに私は日本語と仏語二カ国語わかるし、
多少なりとも英語もわかる。

私の中では、英語は忘れてしまったし
しゃべれないことになっているけど、
少なくとも中学高校の英語を終えているということは、
フランス人にとっては、6年以上も英語を習ったなら、
完全に話せるんじゃないと言われるので、困る。
(確かに5年も6年も外国語を習ったヨーロッパ人は、
 3カ国語、4カ国語をすいすい操っている。
 どうして日本で習う外国語というのは、身に付かないのでしょう。)

確かに、英語なら米はライスだし、
牛乳はミルク。そんなことは、誰だってわかる。
でも、それを例えばスエーデン語や
トルコ語で言えと言われたら一言もわからない。
(もしかしたら、英語に似た言葉なのかもしれないけれど。)

外国語が一言もわからないって、
本当に不思議な感覚。

さっきまで、フランス語で話していたフランス以外の国に友人が
突然母国語の、スエーデン語やトルコ語で話しだす
衝撃と行ったら。
親しい友人が全く見ず知らずの他人になってしまったようで、
急に心細くなる。

きっと、私が完全に日本語で早口で話し始めると
周りの人は、こんな気持ちになるんだあと思って、
できるだけ気をつけるようにしている。

でも、こういう一言もわからない言葉を見聞きするのは、
とても好き。

このあいだ、スエーデンフランスハーフの友人の家で
夕食を食べていたら、彼女のおばあちゃんという人は、
その時代、スエーデンでは
一斉を風靡した大歌手だったのだそうで、
本やCDを見せてもらったら、
ハリウッド女優ばりの絶世の美女で、
それは、素敵な写真ばかりだった。

たぶん、日本で言ったら、美空ひばりさんとか、
誰もが知っている歌手だったのだろう。
へー。ぜんぜん知らなかった。

だから、彼女は、一時期、
ものすごい遺産を受け継いだそう。
そして、その後の人生で彼女は、その遺産を全て使い果たし
今ではどちらかというと経済的に窮地に陥ることが多く、
私は、そんな話を聴くのがとてもおもしろくて好きなのだけど、
語ると長くなるので、とりあえず、今回は省略しますが。

その歌手のおばあちゃんに宛てたファンレターの束なんかも
遺産として彼女が持っているのだそう。

古い古い手紙の束を丁寧にリボンで束ねたものを
ちょっとだけ見せてもらったけど、
(もちろん言葉はわからないし、
 とてもプライベートなファンレターだから
 中身は見なかったけれど。)
何十年も前に、一生懸命書かれた熱烈なファンレター
が、歌手本人も他界して何年もたち、
たぶんその手紙を書いた人たちももうこの世にいないであろうというのに
ここパリにあるというのも不思議だし、
ちょっとロマンチックだなあ
という気持ちになった。

ただ外で会っただけではわからないけれど、
その人の家に呼んでいただいて、
いっしょにテーブルを囲み、
その人の気持ちや人生を見聞きするのは
とてもとても興味深く、
嬉しく思うのです。

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これは、スエーデンの大きなクラッカー
paris暮らし

これは、スエーデンで有名な絵本。
絵が幻想的で素敵。
・・・本当に一言もわからない!
paris暮らし