すぐに気を散らせたり
心配したりしないで
できるだけ集中力を高めたいと
思っていると最近書きましたが。

矢を射るときに的をじっとまっすぐに見つめて
息を整えて矢を引いているような
そんな集中した静かな心で
ひとつのことにかかるように
したいなあと思って。

音楽でいうなら
最初の音を出す前に曲や音のイメージを
まず頭と心の中で想い描いてから
テンポやイメージを完全に決めてから
最初の音のブレスをするように。
(最初のブレスこそ、その曲のテンポ、イメージを決定させるきっかけになります。)

慌てて物事を始めず、
(最初の音を数秒早く始めるかどうかなんて、
 聞いている人は誰も気にしていない。
 というより、
 いっしょに数百人が一斉に息を整えて静寂を聞いて
 曲のイメージを暖める時間があったほうが
 その場に居合わせた
 聞いている人たちも落ち着くものです。)
心と呼吸の準備を整えて
理想の完成形をはっきり想い描く。

そして、その完成形が見えたら
途中で迷ったり気を散らしたりせず
想わぬハプニングがおきても
動じず、中心をずらさず。

なかなか難しいのだけれど、
普段の生活から
そういう集中力を意識してみると
どうやら疲れにくようです。

ヨガ、合気道や空手などやっている人は、
この集中力を鍛えているから
体や心の中心がしっかりしているのでしょう。

料理をするときに味見をせずに
完成形を想い描いてからはじめなさいと弟子に
教えているスペイン人のシェフの話を聞いた事がありますが、
(これは、経験豊富な天才型の意見と想いますが。)
確かに味見をしていると、
どんどん、これでいいのかと迷いが出てきて
わからなくなるということがあります。

音程をしっかり思い浮かべずに吹き出してしまうと
自分で出した音を聞いてから
音程の調整をし始めてしまって
音を探ってしまいます。

時間にすると0.0001秒くらいの違いなのですが、
自分の音を聞いてから調整するのと
音を出す前に音程を定めておくのとでは、
雲泥の差が出てしまいます。
(共演者と音程を合わせなければならないから
 これで大丈夫かな?と不安になるものなんですが。)

最初から、曲全体と最初の音のイメージ、音程をしっかり
頭の中ではっきり作ってから
吹き始めると、ぴたっと音程も想い通りに出るものです。

これでいいかな、大丈夫かな?という
不安と迷いに惑わされず、
理想型をイメージする。

音楽に限らず、
ちょっとした日常のことでも、
少しづつこういうことを練習してみようかと想って。
(現実は、小さなことにすぐへこたれますが。(笑))

簡単ではないけれど何事も
うまくいかなかったらどうしようと想像するエネルギーを
こうやって完成させようとか
こうなったらいいなと
できれば映像(+音、色、味、においなどまで鮮明に)
理想型を自分の中に先に作ることにエネルギーを
使ったほうがいいに決まっています。

特に音楽は、
このイメージトレーニングに
すべてかかかっているといっても
いいくらい。

ときどき超有名音楽家の人たちと
お話する機会がありますが、
何が一番違うかというと、
何があろうと人生に何が起ころうと、
その集中力や理想の音楽の
想い描き方がどんなときでも鮮明に
自分の体の一部分のようにいつでも手元にあるのだなと
思うのです。

練習って、やみくもに努力することではなくて、
その理想に自分が近づいて行くこと
ですもんね。

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paris暮らし