数ヶ月おきにシアトル在住のMさんが、ハワイ留学時代の女性仲間7人でおしゃべりするZOOMミーティングを設定してくれる。メンバーは、アメリカ、デンマーク、日本に離れて暮らしているので、時差と個人的スケジュールを調整する彼女の労力には、いつも感謝するばかり。今週、急遽月曜の夜に集合のメールが届き、5名が参加した。英語で話すので、スピードについていけなかったり、話題に貢献できなかったりの私だが、今回、朝刊で読んだある新聞記事を紹介した。
アメリカ人社会学者であるアーリー・ホックシールドさんが書いた本、Stolen Pride: Loss, Shame, and the Rise of the Right (『盗まれた誇りー喪失と恥と右派の躍進』)に関するインタビュー記事を読んだ。アメリカで2番目に貧しく、白人の割合が最も高いケンタッキー州のある地区(大半が熱心なトランプ大統領支持者)に通い、住民との会話から読み取れる人々の考えと生活を描いた本。石炭産業がなくなり、収入の低い仕事にしか就けなくなった貧しい白人男性たちは誇りを失い、多くがアルコールやドラッグに溺れ、さらに自死率が高いという悲惨なコミュニティーがテーマ。カリフォルニア州からやってきた女性社会学者に、やがて住民たちが心を開き率直に自分のことを語り出す。
ホックシールドさんの名前をネットで検索すると、著者との本に関するインタビュー映像がYouTubeで見られることが判明。さっそく、見てみる。1時間以上にわたる著者の話、イヤフォンを耳に挟み、じっくりと耳を傾けた。あるアルコール依存症の男性のエピソードは、こうだ。患者のためのグループセッションに参加していた時のこと。足元の椅子に目が行くと、アリが何かを抱えて登っていく。よくよく目を凝らすと、そのアリは死んだ仲間のアリの死骸を運んでいた。そこで、男性は考える。自分は仲間に背負われるアリになるのではなく、背負う方のアリになろう。そこから彼の再生の道が開かれ、今ではカウンセラーとして、依存症患者のために力を尽くしている。人は誰かのために、何かのために働こうと決意する時、誇りを取り戻し、コミュニティの中に戻っていくことができる。
70歳まで、大学で英語の非常勤講師を務めたが、在職中は仕事関連の教材探しの目的もあって、英語での様々な興味深いYouTube講演に耳を傾けたもの。脳梗塞からの復活を遂げた、アメリカ人女性脳学者の講演はとりわけ有名で、何度も聴いた。そういう知的刺激から、なぜかここしばらく遠ざかっていた自分を、久しぶりに取り戻せた気もする。
I have recently came across an interesting newspaper article: an interview with an American sociologist who wrote a book about a poor community in Kentucky. As white laborers lost their coal mining jobs, many of them resorted to alcohol and drugs. Not only they lost their jobs but they also lost their pride. The visiting sociologist interviewed some of the troubled residents and compiled their stories of tragedy and recovery.
