10月最後の週末、阿佐ヶ谷ジャズストリートが開催される。阿佐ヶ谷の街を歩くと、青空のもと、にぎやかなディキシーランドジャズなどの生演奏が流れ、駅前広場に人だかりができる。数年前、神社の境内にある能舞台で演奏される、世界的に有名はジャズピアニスト山下洋輔のジャズを聴いた。ようやく見つけた席は、ゴザの上。なんだかジャズらしい。彼の演奏グループには毎回、才能あふれる若いジャズプレーヤーが特別ゲストとして招かれる。その時のゲストは、日本人女性サキソフォン演奏家だった。ただただ素晴らしかった。小柄などこにでもいそうな日本人女性が吹く甘く官能的なサウンドに圧倒され、堪能。忘れられない時間を過ごした。そして先月、30回目を迎えたフェスティバル。80歳を超える名ピアニスト山下洋輔の情熱とパワー演奏に驚嘆すると同時に、ゲストとして招かれた日本人男性トランペッターの奏でる脳天を突き刺すような鋭い、それでいて繊細な音に酔いしれた。ジャズはいい。心を解放してくれる。忘れられない余韻の残る夕べだった。山下さん、来年も元気に阿佐ヶ谷ジャズストリートで、お仲間と変わらぬ力強い演奏をしてください。(余談だが、英語にand all that jazz  というイディオムがある。そんなようなもの、それに類したものといった意味だそう。)

 

Last month I went to the jazz concert held at the traditional Noh stage built on the grounds of the shrine near Asagaya station.  On last weekend in October, they organize an event called Asagaya Jazz Street and they celebrated their 30th anniversary this year.  One of the highlights has been the wonderful performance by the world-famous jazz pianist Yosuke Yamashita.  Although he is over 80, he and his group played powerful exciting music for an hour.  I enjoyed an unforgettable lovely evening.