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海外生活 時事と常識

日本であまり知られていない海外の常識、文化、社会等の情報をお届けし、21世紀の世界標準に準ずる日本社会、国民を築く為のお手伝いとして、多くの人に読んでもらいたい、ブログです。

イギリスの大学で英文学を専攻していた時に知った事。

大教室で教壇から教授が深刻に生徒に呼びかけました。

 

「大学レベルで、まだこんな初歩的な文法の間違いをしている生徒が沢山いる。

恥ずかしい事です、十分気をつけるように。」

 

この頃、学部生レベルで何百人もいる学生に留学生はたったの数人。

つまり、ほとんどがイギリス人でした。

 

その間違いとは、

 

「its」と「it's」

 

「your」と「you're」

「their」と「they're」と「there」

 

を混乱して使っていると言う。

 

英語が母国語ではない私にとって、とても驚きでした。

所有格と主格の違い、どうやったら間違えるのだろう??!!と。

 

それ以来、これは、英語世界では最もありがちな間違いとして話題になっているのを

色々な場面で目にする機会が多々ありましたが、何十年英語で生活していても、

私は一度たりとも、こんなミスをする事はありません(でした)。

ところが、先日、息子が持ち帰った学校のプリントに目を通していると、

息子がこの間違いをしているのを発見してしまったのでした。驚愕!の思いでした。

 

そして、このことが、「どうしてこんな間違いをするのか」を考える機会になり、

息子の成長、発達を振り返る事でやっと理解することが出来た気がします。

 

まず、幼い子供の発達過程を考えると、赤ちゃんはおおよそ2歳前後に話しだします。

早くて1歳、遅くても3、4歳で言葉が話せるようになりますが、

この時点では、もちろん読み書きは一切出来ません。

その後、読み書き(literacy)が出来るようになるのは5、6歳。早くて4歳。

ひらがなのように、一音一字に対応している日本語は「あいうえお」を覚えてしまえば、

文字が読めるようになるので、もうちょっと早いかもしれませんが、

英語はabc(エービーシー)を覚えても、文章を読めるようになるわけではありません。

次の段階で、Phonics を学び、スペリングの勉強に入るので、

文字が書けるようになってからも、実際に読み書きができるようになるまで、

まだ少し時間がかかります。

 

ということは、文字と向かい合う事無しに、口語のみの期間が2、3年あるわけです。

「それは〜」のit'sと「それの」のitsは全く同じ発音でありながら、スペルが違う

同音異義語、だとは知る由もなく、毎日使い続けているのです。そして、

ある年齢になって初めて、これは実は違う綴りなのです、と教えられるのですが、

突然そんなことを言われても、それに慣れるまで、時間がかかったり、また

しっかりと使い分けする事なく、育ってしまうのではないか、と思うのです。

 

同音異義語の多い日本語では、これは、むしろ珍しい話ではありません。

例えば、「対象」「対照」「対照」。「暖かい」「温かい」「暑い」「熱い」など。

こういう所で、特に英語ではliteracy level(読み書きレベル)が測られるわけです。

あれ?「測られる?」「計られる?」「量られる?」「図られる?」「諮られる?」(笑)