みんなちがって、みんないい。~発達障害と療育・幼児教育のこと~ -2ページ目

みんなちがって、みんないい。~発達障害と療育・幼児教育のこと~

2009年2月生まれの長男ポテチ(発達障害があります)と
2012年2月生まれの長女マシュマロとの日常です(*^_^*)
ポテチとマシュマロへの幼児教育や、ポテチの療育的な取り組みについて綴っていきます。
お気軽にアドバイスやコメントなど頂けたら嬉しいです☆

3歳11ヵ月時点での、B療育施設でのポテチの様子です。

 

3歳8か月から療育を始めたポテチ。

療育を始めて、3か月が経ちました。

 

集団生活の中での目標

「玩具の貸し借りの場面では、指導員の介入により『貸して』がいえるよう支援していきます」

 

行動面での目標

・癇癪を起さず自分で切り替えられるよう支援していきます。

・興味のない課題でも集中できるよう支援していきます。

・こだわりがある中でも自分なりに切り替えながら取り組めるよう支援していきます。

・集団行動のなかで興味のない課題に対して回避せず座っていられるよう支援していきます。

 

・・・と、あがっていました。

どれも、本当にポテチが将来到達できる目標なのかな…?と、長すぎる道のりにきが遠くなりそうになります。

でも、まだ、療育を始めて3か月…

まだまだこれから歩む道のりの方がはるかに長いんだ…。

 

「児童発達支援計画」の面談記録としては、以下のように記載がありました。

・「罰提示カード」が幼稚園でも効果的な様子

 ➡幼稚園でも共通した指導を行うため、B療育機関で使用しているものと同じものを用意し、幼稚園でも同様の関わりをしてもらいました。

 

・「1~10」までは覚えることができた。

 学習面は今のところ問題ないので、今はソーシャルスキル中心に介入していく。

 ➡知的障害の合併やLDなどの関与は今のところなさそうなので、ポイントを絞ってかかわる方針になりました。

 

・幼稚園と保育園のダブル保育を利用。情報共有を図っていく。

 ➡ポテチは保育園と幼稚園のダブル保育を実施していたため、関係機関が集まり支援者会議を開いていただくよう、提案をさせていただきました。その話は、また今度…。

集団活動の目標としては、「玩具の貸し借りの場面では、指導員の介入により『貸して』が言えるよう支援する」となっていました。

 

ポテチは、さほど興味のないものに対してや、意図的に作った練習の場面では「貸して」と言えますが、実際の場面では「貸して」が言えずにパッと手を伸ばしてしまいます。

そして、相手の子がそれを拒んだりする反応を見せると、つねったり押したりの他害につながってしまうという状況でした。

相手のお子さんや親御さんからしたら大変な迷惑行為ですし、私としても、コトが起こってから謝罪することが物凄いストレスになっている状況でした。

ポテチが他害した時に相手のお母さんが「大丈夫ですよ~」と言ってくださっても、相手のお母さんは理不尽に自分の子が傷つけられたことに納得がいくわけがないことを、同じ『母親』としてわかっていました。

許してくださったとしても、「障害のある子だからかわいそう」「健常者だから譲らないと」…と憐れまれているのではないか??と、過剰なほど被害的に捉え、惨めな気持ちになることも多々ありました。

 

ポテチには気の毒ですが、他の子と遊ぶ機会自体がなければ他害行為も起こらなくて済む…と、子どもの多い公園や児童館などに行くことを自然と避けるようになっていきました。

ポテチの発達上は同年代の子と交わることがいい練習の場になると分かってはいたのですが、完全に安全を保障できない限り集団に入っていく権利はないのではないかと思いつめ、半引きこもりになっていきました。

 

幼稚園には通っているし、療育へも行っているし…と自分を納得させ、地元のお友達は特に作らず、自宅の近くの寂れた公園に遊びに行く程度の小さな範囲で過ごしていました。

ポテチがB療育施設で療育を受けていた時に、「罰提示カード」と呼ばれるものが使用されていました。

支援計画書で「罰」という表現を目にして、罰って…💦とネーミングのマズさにがっかりとしましたが、要は、望ましくない行動をしたときに「ペナルティがあるよ」ということを視覚的に示すツールでした。

興奮しているときや他に興味が向いてしまっているときには、「声かけ」はなかなか入っていきません…。

なので、視覚的にメッセージを提示して警告をしましょう、ということですね。

 

ポテチの場合は、3歳だったので、文章ではなく「×」マークが大きく示されたカードを用いていました。

数は1~10くらいまでは理解していたので、「×が3個溜まったら、活動への参加は中止ね」という約束で、離席をしたり周りの子にちょっかいを出したりした場合に「罰提示カード」を示されていました。

 

ポテチ以外にも「罰提示カード」を用いているお子さんが集団内にいたらしく、○○くん、○○くん…とホワイトボードに名前が掲示してありました。

カードを出される度に名前の横に「×」印が書き加えられ、3つ並ぶと実際に退室させられてしまい、本人にとっては楽しみになる活動(好子)が打ち切りになる=罰…という構造のようでした。

 

私は、ペナルティを与える方法は個人的にはあまり好まないのですが、ポテチにとっては効果的であったのか、2つまで「×」がつくことはあっても、実際に退室させられたことはないようでした。

ポテチが3歳8ヵ月のときにさかのぼります…

このときの面談記録や、「児童発達支援計画」の内容に触れつつ当時の様子を振り返ってみたいと思います。

同じ時期のお子さんの見通しをたてたり、「そんな子もいるんだ」「うちと似ているな~」なんて思いながら、読んでいただければ…。

そんな気持ちで、しばらく当時の様子を振り返っていきます。

ちなみに、現在ポテチは9歳の小学4年生です。

 

B施設で療育を実施することになったポテチ。

当時住んでいた地域には療育施設が市内に1か所しかなく、何とか登録をできたとしても、通所開始は当分先になってしまうそうな状況でした。

また、良くも悪くも固定された小人数を受け入れている施設であったため、集団の中での行動が課題のポテチにとっては課題にぶつかる機会が少なくなってしまうかも…?との懸念もありました。

そういったわけで、即座に通所が開始できて、大~中集団グループをいくつか持っているB療育施設に決定しました。

B療育施設は当時から系列グループを多く持っていた大手で(現在は別会社と吸収((合併?))され経営母体が大きくなりとってもメジャーな施設になりましたが)、体系化されたシステムを持っている反面、営利色が強いのかな…?という不安感もありました。

しかし、選択肢が2つしかない状況でしたので、その中で一番良いと思われる選択をしました。

(察しのよい方はB療育施設についてはお分かりかと思いますが…💦)

 

初回の面談記録をもとに作成された「支援上の留意事項」は以下のとおり。

・興味、関心が無い事柄に対しても、提示された課題に対して注意を向け集中して取り組めるよう支援していく。

・要求がある際には、しっかり言葉で伝えられるようコミュニケーションの練習を行っていく。

・他者と適切な距離を保ちながら、集団の中で落ち着いて過ごせるよう支援していく。

 

さて、これらの目標に沿って、まずは就学するまでの療育生活が開始したわけです。

本当は、通所ごとに詳細な記録をしていこうと試みていたわけですが…マシュマロの育児や仕事との兼ね合いなどで、気負っていたほどしっかりと記録を残していけなかったのが実際です(>_<)

ですが、節目節目の面談記録やメモは残していますので、少しづつ振り返っていきたいと思います。

かかわりについても思い起こせる範囲で記載していければと思いますので、引き続きお付き合いください。

前回の更新から…4年が経ってしまいました。

 

ポテチは9歳

マシュマロは6歳になりました。

 

この4年間…

色々なことがあり、ポテチもマシュマロも大きく成長しました。

また、見えた課題も沢山💦

私も、親として、また職業人としてもいろいろな経験を積んでみえてきたものがたくさんあります。

 

過去の療育の取り組みなども引き続き振り返りながら、現在9歳(小学4年生)のポテチの日々も綴っていきたいと思います。

 

放置ブログになっていたにも関わらず、訪問して下さっていた皆様、フォロワーになって下さった方、ありがとうございます。

とても、心の支えになっています。

これからも よろしくお願い致します♪

 

最近「かず」や「さんすう」に興味が出てきたポテチにお付き合いして、数を取り入れた遊びやプリントに取り組んでいます(*^_^*)

こどもチャレンジのキッズワークのシール貼りやテキストの他に、「こぐま会」のプリントの興味のある単元をちょこちょことつまみ食いしています。
今取り組んでいるのは、
「数の多い少ない」
「同数発見」
「分類係数1」
「数の構成」
などで、足し算・引き算の基礎作りといった感じです。
ちなみに、「こぐま会」のプリントはカラフルすぎたりせずシンプルで、気が散りやすいポテチも集中して取り組みやすい感じです☆

今回振り返りするのは、
「数の多い少ない」での具体的な取り組みです。
これは、小学校で学習するひき算の「求差」につながっていく内容で、2つ以上のものの数を比較していきます。
どの領域の課題に取り組む時にもそうなのですが、まずは具体物でイメージ作りをします。
例えば、赤い積み木5個と青い積み木3個を出して、どちらがいくつ多いか調べる課題を出したとします。
このとき、赤と青をひとつずつくっつけて並ばせて調べます。
必ず一つ一つを対応させて、くっつけて並べることが大切です。
こうして並べ終わると、赤い積み木が2個余ります。
こうして「一対一対応」を作り、差を認識させます。

曲者なのが、この「差」について、質問のされ方が幾通りかあるということです(^_^;)
たとえば
「いくつ違いますか、多い方のお部屋に違う数だけ○を書いてください」

「いくつ違いますか、少ない方のお部屋に違う数だけ○を書いてください」
だと、「差」の数がわかっても、最後まで文章をきちんと読んでいないとケアレスミスする感じです(^_^;)
また、同じ問題でも質問の仕方をひっくり返したりすると、「うーーん…」と悩んでしまったり…。
実際の数の処理ができていても、質問のされ方が変わるとつまずいてしまうあたり、今後算数で「文章題」につまずいてしまいそうな感じがプンプンします(>_<)

「求差」の質問のされ方のバリエーションとして、
①「どちらがいくつ多いですか」
②「どちらがいくつ少ないですか」
③「同じにするには、どうすればいいですか」
とあって、ポテチは②のパターンが苦手です。
場に、赤い積み木5個と青い積み木3個があったら、「青い積み木3個!」と、なぜか少ない方の数全部(正解は、足りない分の「青い積み木2個」)を答えてしまいます…。
多分、「いくつ少ないですか」だと、その場に無い2個をイメージして答えなくてはいけないから??と思います。
無いものをイメージして、補完することが難しいみたいです。

十分に具体物(積み木やおはじき)でイメージ作りをしたら、ペーパーでは少ない方の数を数えて把握してから、
多い方の対象物を少ない数だけ/で消していきます。
これで「差」はわかったので、上の①~③の、どのバリエーションで質問されているのかを確認して処理をします。
また、数を記入させるのか・図形を記入する場合でも○なのか△なのか×なのかといった違いもあるので、
その点もしっかり確認が必要ですね(^_^;)
ポテチは、2月12日で5歳になりました。

こどもちゃれんじの影響か?少し前から簡単な足し算をはじめていたのですが、算数熱が加熱してきた感がありますf^_^;
テレビのCMで、ドラえもんの算数ソフトが宣伝されていたのを見て、かなり熱心にねだられました…。
あまりゲームはやらせたくないな~あせあせ(飛び散る汗)と思っていたのですが、『没頭してやりすぎない』約束でAmazonで購入しました(^_^;
『ドラかず のび太の数字大冒険』というソフトで、他に『ドラがな』『ドラちえ』とシリーズがあるようです。
ここ二三日遊んでいますが、帰宅してから晩御飯までの間の30分くらいで自発的に切り上げてくれているので、様子を見ています。

同時に、『算数する!』というので小学一年生向けの足し算プリントを与えたら、結構真面目に取り組んでいましたえんぴつ
ただ、解いているところをみると、指を使って数えている…あせあせ(飛び散る汗)
指を使ってしまうと、後に『繰り上がり』が必要な数にステップアップするときに躓くんですよねあせあせ(飛び散る汗)
なので、どうせ足し算に取り組むのであれば、そろばんのような数のまとまりのイメージを持ってほしいと思い、『100玉そろばん』を用意してみました。

100玉そろばんは楽しいらしく、30分ほどかかりながらも、足し算に取り組んでいました
あとで目を通してみると、(そろばんを使っているから当たり前ですがあせあせ(飛び散る汗))20問全部正解していました。

これが、ポテチの発達の凸凹なんですね…あせあせ(飛び散る汗)
苦手なところは、
・情緒面の幼さ(切り替えが苦手で、空気を読んで真面目にしたり指示にしたがったりできない)
・完璧主義で、いったん失敗したら投げ出す。または失敗しそうなことには挑まない。
・興味のないことには取り組まない
といった感じで、『躾がなっていなくて協調性のない子』と見られがちです

その反面、
今は数学的なことに没頭しているようです。
本人は、『足し算が解けた!』『10は8と2からできているけど、6と4からもできると発見した!』という感じでかなり達成感はあるみたいで、逐一報告にきてくれます

塾やお教室に通ったりして詰め込んだりしているわけではないので、自発的にやる分については様子をみていいのかな~…。
今は10までの足し算なので、どの段階で閃いて『繰り上がり』を突破するのかにも若干興味はあります

他のトピックとしては、最近回答が難しい質問が増えてきました。
先日悩んだのは、
『心はどこにあるの?』
という質問。
相手が大人なら、むしろ説明しやすいと思います。
でも、幼児となると、理解できるレベルまで落として説明するのはかなり難しい問題です(>_<)
たまたま本にあった赤血球の顕微鏡写真をみて『これがけつえきの中にあって体中を回っているんでしょ?でも、なんでゴロゴロしないの??(→血漿のプールの中に浮いているから~と説明するも、血液中に粒があるのは納得できず)』
『しんぞうは何をしているの?』
『どうして昼と夜がくるの?』
『どうして恐竜は絶滅したの?』
など、『なぜ?どうして?』と問われることが多いです。
たいてい『あとで調べようね』といって本やインターネットで調べるのですが、忙しいと曖昧にしてしまうことも多々あります
この時期の知的好奇心を満たすことが、後への財産になるのだと思うので、頑張って付き合ってあげたいですねあせあせ(飛び散る汗)
1月27日

ポテチは現在、4歳11カ月です。

アスペルガー的傾向があるといわれているポテチですが、
そういう子にありがちな偏った興味(○○博士といわれるような)はなく、
ごくごくありきたりに戦隊ものやウルトラマンが好きといった程度でした。

そんなポテチが最近強く興味を持っているのが、
①生き物
②数字

生き物に関しては、特に好きなのは見た目先行で
「ホッキョクグマ」「ペンギン」「イルカ」。
恐竜も含めて興味の対象ではあるみたいですが、
NHKの「ダーウィンが来た」という番組を一度見て以来、
本人から「録画してほしい」との要望があり、ここ数週間録画して観ています。
いかにも幼児向けという感じではなく、ちょっと難しめの内容もふくまれているようで、
『ヒヒは、犬みたいな鳴き声をだすことがあるんだよ。
 どんな時だと思う?
 メスにアピールするときだよ』
『キーウィは夜行性の飛べない鳥なんだよ。
 夜行性の動物には、他に何がいる??
 ネズミとか…猫も夜行性かな?』
など、番組で得た知識を聞かせてくれます。

数字に関しては、
ここ2、3日前に落書き帳に
1+2=3
3+1=4
など、計算式と解が書いてあるのを発見して本人に聞くと、
『ポテチが計算した。
 式もポテチが書いた』
とのことでした。
確かに、筆跡もポテチのもので、今日義実家にお邪魔した際も、立式から解を書くまで目の前で見せてくれました。
最近、こどもチャレンジのワークで
『リンゴが全部で7個になるようにします。
 ここに3個あるので、あと何個必要ですか?』
みたいな問題はあったけど…
式を用いて教えた記憶はないし、そういった教材も特には与えていません。
幼稚園でも年長さんでひらがなを多少書く以外は特に勉強の要素のない園なので、園で教わってきたわけでもなさそう。
まだ1~5くらいの数字同士を足すのみだけど、自然発生的に算数を始めたことが不思議です。

そういえば、クリスマスくらいから急にカタカナ、平仮名の破裂音と濁音、接続詞の「は」の使い分けをマスターし、
指なぞりなしで、話し言葉とほぼ変わらないくらいの早さでスラスラと文章を読み上げるようになりました。

でも、興味・関心が爆発的に育ってしまったからか、
同時期から「切り変えの苦手さ」「癇癪」がまたひどくなり、
対応するこちらのメンタルがぼろぼろになってきた感じです(*_*;

脳科学的にきちんと証明することは難しいだろうけど、
発達のバラつきが異常に凸凹している子が知的に伸びる時期って、
情緒的に乱れる気がします。
脳の中でものすごい革命が起きているのかもしれないな~…なんて思います。

ちなみに、数字が好きなら…と、波に乗って時計の読み方を教えたかったんだけど、こちらはてんでダメでした。
「教える」のと、本人の興味が向いて閃いたり・知ったりすることとは異質なのね(^_^;)

以前は手足の動きの協調性が悪くて三輪車や自転車がこげなかったんだけど、
先日「パカポコ」を渡したらうまいこと歩いていました。
運動性が育ったのであれば、温存していた自転車もこげるようになっているかな??
もう少し外が暖かくなったら、試してみたいと思います☆
今日は、ポテチの療育の日でした。
(現在は1回/週ペースで「集団」コースに通所中です)

療育のプログラムが済んでからフィードパック(毎回、その回の振り返りを5分程度します)の時間なのですが、フィードバック中ポテチは塗り絵をして待っていました。

フィードバックが終了した時点でまだぬり絵が途中だったため、「じゃあ、ぬり終わったら帰宅しようね」と約束し、ぬり絵が終わるまで見守りしていました。
マシュマロも同伴していたので、ポテチが塗り絵を終わるまでアンパンマンの塗り絵をもらい、塗り塗り……。
テーブルにはもう一人別のお子さんがいて、ポテチ・マシュマロを含め3人がテーブルについている状態でした。

テーブルの上には、1箱のクーピーペンシルと、カップに入った半端なクレヨンが何色かありました。

もう少しで塗り絵が終わりそうというところで、ポテチが、もともと2つに折れていたクーピーをさらに折って、3本にしてしまいました。

マシュマロは色にまだこだわりがないのである色を適当に使っていましたが、ポテチは赤が大好きです。
おそらく、一緒に塗り絵をしていたお子さんも赤が好きなようで、ポテチが置いたとたんにサッと赤のクーピーをさらっていってしまうことが何度かありました。
そこで、ポテチは「クーピーが3本あれば、僕と○○くんと、マシュマロで1本づつ使える!」とひらめいて、折ったのだと思います。

その発想は理解できますし、
分割して分けてあげようという気持ちも優しいと思います。
でもね…
共有のもので、破損したら価値が損なわれるものを折って分けたらいけないよね。

パンやお菓子などは「分けてあげようね」と教えてきたので、「分けたらまずいもの」があるということは教えていなかったかも…。
バランス感覚のいいお子さんだったら、そのあたりはポテチくらいの年頃(4歳)なら自然と身についているものなのかな…?

その場で時間を割いて「分けていいもの」「分けたらまずいもの」については話し合うことができなかったのだけど、先生にごめんなさいするよう促しました。
ポテチは優しさのつもりで分けたのだから納得できず、なかなか先生に伝えられず…
ブーたれたままぶっきらぼうに謝り?帰りのあいさつもまともにせず、エレベーターに乗りました。

1階に着き建物を出ようとしたところ、ポテチが急に
「間違えた。…ポテチ、やり直してくる」と。
再度、療育のある上階にエレベーターで戻ると言い出しました。

エレベータで戻ると、先ほど対応していただいた先生に
「ポテチ、やり直しに来た…。
クーピーごめんなさい…。
あと、さようなら…」

ポテチ的に正しい理解(分けることに対して)ができたかは疑問だけど、「あ、間違えた」とは思ったらしい。
「このまま帰ったら後悔するかも」と思い、気持ちを切り替えたのでしょう。

療育先の教具を破損してしまったので心苦しいのですが、
「間違えた」時こそ、学ぶチャンスなのかもしれないです。

謝れたことはしっかり認めて、
『みんなの使いたい色のクーピーが場に1本しかなかったら、どうしたらいいか?』
ポテチと振り返りの機会を持ちたいと思います。
自閉症の頻度に関する研究をみると
1960年代からの30年間→1万人当たり4~5人という数値が定説
1990年代後半→1万人当たり15人を越える報告が次々と出される
といったように、報告されている数字上は増加しています。

自閉症スペクトグラム全体では、1万人当たり100人前後という推定や報告もあります。

最近の報告ほど増加しているようにみえる傾向は、診断基準の変遷や、自閉症に対する社会的認知の結果であるという見解があります。

Wing L & Potter D. The epidemiology of autism spectrum disorders: is the prevalence rising? MRDD Research Reviews 8: 151-161, 2002.                             
によると

発生率および有病率増加の考えられる原因

1.診断基準の変化

2.研究方法の違い

3.自閉症スペクトル知名度のアップ(親,専門家,一般人)

4.以下の状態が合併する可能性があることが知られたこと

a. 重篤または深刻な精神遅滞,その他の発達障害,身体障害

b. 平均的あるいは高度な知的能力

c. 全てのタイプの精神疾患

5.専門家によるサービスの普及

6.考えられる原因とオンセット年齢との関係

7.数における真の増加の可能性


報告数の増加に関してこのようなまとめをみると、やはり、発達障害自体の認知が高まったことが大きな要因ではないかと思わされます。
現在のある程度認知された状態からの、10年・20年単位での報告数の推移が気になるところです。