そこは似てほしくなかった

先日、ラインで話していたら、相手が最近旅に出たところ旅先でプライベートで旅行をしているとあるアナウンサーを見た、と言う。

私はそのアナウンサーの名前を聞いてもピンと来なくて。その名前で検索してその人の写真を見たが全くわからない

こう言ってはなんだがキー局のそれも有名どころのアナウンサーでなければ私はほとんどわからない。あるいは逆に地方のアナウンサーとかはなんとなく覚える。（２度ほど街なかで地方局のアナウンサーにあったことがある。一度は知り合いだったかしら？と会釈した後に、あ、あれ、〇〇アナだ！と気付いた）

例えばね、帯でメインキャスターをはってる方、やらバラエティにもでてる方、あるいは目立つ女子アナ、変な話、スキャンダルが発覚したアナウンサーならわかるけど。

私が友人だったなら絶対に旅先でそのアナウンサーを見ても誰だか分からないと100%言える。

その友人はドラマなどを見ていて、ほんのちょい役の人をみて

「あ、この役の人、あの番組で〇〇の役で出てたよね？」という。

私もきっちりどちらの番組も観ていたが全くわからなかった。

具体的に言うとね（朝ドラ見てる人にしか分からない話だが）

「虎に翼の伊藤沙莉ちゃんのお兄さんの役の人って、まんぷくの要潤の弟子の人だよね！」

え？え？え？とググってみると確かにそう。

それ以上に驚いたのが

「寅ちゃん（伊藤沙莉ちゃん）の御守を預かって持ってきてくれた日本兵の人って舞いあがれの飛行機作ってた人だよね！」

もう、頭の中はである

調べてみるとたしかにそう。

でも髪型もヒゲも違ってるので、並べてみたところで同じ人物とは私には区別できない。

唖然、である。

「なんでわかるの？」と聞くと

「……なんとなく？」

彼女は経理の仕事をしているが、私は警察官になって「見当たり捜査員」になるべきだったと思っている

見当たり捜査員、ってあれですよ容疑者や被疑者の写真や特徴を記憶して雑踏の中からその人物を見つけ出す捜査員

指名手配犯とか「あー、いた！」とかあっさり見つけそうな気がする

実は。恥ずかしい話だが、私は人の顔が全く覚えられない。

ブログを読んでくださる方には「記憶力がいいねー」などと誉めていただくこともあるが、実は人の顔を覚える、ということに関しては全く才能がない

接客の仕事をしていたこともあるが、社交性だとかトーク力などはともかく、人の顔を記憶できない、判別できないというのは致命傷だった。

先輩に、一度会ったお客様の顔と名前は必ず覚える、という才能を持った人がいた。私など、名刺をいただいてメモをしながら整理をしても次回あったときは気分は初対面、だ。

何度も会って会話をしてやっと判別できる位の話だ

本当に心から情けない。

２年くらい顔を合わせなかったら夫や息子たちの顔を忘れてしまうかも……と言ったら「そんな馬鹿な」と言われたが。

まちなかで滅多に会わない親戚にあっても絶対に分からないだろうなとおもう

長男と二人で話しているとき

「ねえ、あなたってヒトの顔をちゃんと覚えられる人？」と聞くと

「あー……、それね、苦手」と苦笑いする

「人の顔もだし、道を覚えるのも苦手。頭の中に映像が浮かばないタイプなんだと思う。お父さんとかは一度通った道、覚えるし違う道に入ってしまったとき、じゃあ、ここから真っすぐいって、２番目の角を曲がると元の道に戻れる、とか感覚でわかるじゃない？あれ、絶対に無理。ナビなかったら一度や２度しか通ったことのない道は通れない。ナビが古かったらそのへんの道でも遭難すると思う」

うわ……モロに私じゃないか。嫌なところ似てしまったなぁ……

でも、と長男は言う

「だから接客には向いてないと思ってるんだよね、接客業についてはいるけど。その代わり自分で書いた契約書の内容とかは絶対忘れないから電話とかでの問い合わせはその人の顔じゃなく契約書や見積もりの文章を思い出すようにしている」

多分、私も長男もものを覚えるのに映像よりも「文字」で覚えるほうが得意らしい

前述した「顔を覚えるのが得意」な友人や私の夫みたいなタイプは映像が頭に浮かぶタイプなのかもしれない。

長男は読んだ本などはほぼ覚えているからいいけどね、というが

「それ、ね。今だけよ。年取ってくるとそれすら怪しいからね！過去に読んだことのある本のあらすじが思い出せないなんてしょっちゅうだからね、５０過ぎると！自分を過信するなよ！私なんか読んだこと忘れて同じ本買ってきて途中まで読んで『これ、前に読んだことあるな……』ってこともあるからね！」

というと、長男、

「こわっ！今年一番のほんとにあった怖い話だわ！」

皆さんは人の顔、覚えられますか？