2013の大晦日に書くことなのかどうかわからないけど・・・
高名な評論家とか文化人からは評判が良いこの映画。
でも、かなりの駄作という意見もあり賛否両論。
ジブリの映画は 火垂るの墓とか、もののけ姫とか、私はかなり思い入れがあるので
観たいと思っていました。
まず、登場人物達の絵がこれまでのアニメと違って クロッキーのドローイングみたい。
シンプルな線ではなく わざとラフなスケッチ、そしてそれがアニメになってる。
実はこれって凄い手間がかかっているんじゃないかと思うんです。
赤ちゃんの姫が柔らかい体で這い回り、転げ、立ち上がる・・一連の動きなどそれは見事。
そして、簡素すぎて余白が多いと言う意見のある背景だけど、
これはもう日本の絵巻物のような美しさがある。水彩画風だしね。
素敵です。
概して、絵に関しては凄いなぁと思いました。
姫に求婚する5人の貴公子達も、声を担当する俳優さんにそっくりだし。
ただ、物語は ほとんど原作に忠実なんですね。意外性がない。
「姫の犯した罪と罰」がいったい何なのか、はっきりした言及がないところがわからない。
争いのない美しい月の世界で 美も醜も争いもあるどろどろとした地球に憧れたことが
罪なのか、そしてそんな地球で醜さを身をもって知ることが罰なのか
ちょっと哲学的なんですよね。
エンタテイメントが好きな自分としては ちょっと消化不良の映画でした。
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