椅子とめぐる20世紀のデザイン展 | Black Beauty

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横浜→郊外へ引っ越し。

外資で働くコンサルで、夫婦二人+2匹のヤンチャなにゃんこに囲まれて楽しく暮らしています♡

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先日気になっていた展示会に行ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

アール・ヌーヴォーから始まり、ポストモダンまで。

 

名作が一堂に会するとのことで、とてもワクワクでした目がハートドキドキ

 

 

その中で、私が気になったものをいくつか写真載せていきますね。

 

 

ウィーン郵便貯金局のアームチェア

 

オットー・ヴァグナーというウィーン美術アカデミーで教授を務めた建築家の作品です。

 

私には、現代のデザインと言われても不思議じゃないくらいとても素敵な椅子だなと感じました!

 

 

椅子とは、そもそも地位と権力を表すもの。

 

 

この銀行では役職ことに椅子のデザインを変え、椅子を見ればその役職が分かるという、椅子の持つ精神的な意味「地位を表す」を具現化した世界初の例といわれている、とのことですニコ

 

 

 

次は、ちょっとまた時代が変わり、

バウハウスやフランスで活躍したデザイナーたちの作品を集めたお部屋。

 

有名なバルセロナチェアが象徴的だなと。

 

この時代になると、素材にスチールパイプが出てきたというのが時代の発展を感じます。

 

 

寝椅子 LC4

 

 

そして、こちらの一番手前の椅子↓

 

 

アームチェア ≪ベルニラ≫

 

こちらのアームチェアは既視感あるなーと思ったら…

 

このIKEAのアームチェアでした!

 

 

多少変えてはいますが、

こうやってデザインはリプロダクトされていくのだなぁ…。

 

この名作の方の椅子は1944年。

この頃になると、成型合板が出てきてますね!

 

 

 

大きいスペースには、たくさんのダイニングチェアたちも。

こんなにたくさんのダイニングチェアが揃っているのもすごい!

 

ハンギング・エッグ・チェア

 

チェア 3110 (ドロップ)

 

アルネ・ヤコブセンの作品。

これもBoConceptで似たのあったな、と探したらこちらでした!

 

 

 

こちらもとても有名ですね。

柳宗理のバタフライ・スツール

 

 

 

こちらのお部屋は、アメリカン・ミッドセンチュリー。

 

イサム・ノグチのペンダントライトに、

ラウンジ・チェアはチャールズ&レイ・イームズ夫婦のデザイン。

 

このラウンジ・チェアは展覧会の一番最後に実際に座ることも出来ました。

深くゆったり身体が預けれて凄く良かった!

 

ハーマン・ミラーで買えるみたい。

 

このお部屋はイサム・ノグチのライトが各所にあってそれも羨ましかった…

置くとしても寝室くらいしかないけど、欲しいなー。

 

 

こちらのお部屋はイタリアン・モダン。

 

アルコランプは今でもたくさんリプロダクト品が出ていますが、本物は下が大理石なのがいいですよね。

ただ、高さが2.3mあるので天井高くないと無理かも。

 

女性を連想させるボーダーのチェアはUP5&UP6。

ガエタノ・ペッシェの作品で、イタリアンモダンデザインの代表的なものだそう!

 

当時の家具の常識を覆し、デザインの世界にも大変な影響を与えたもののようです。

 

 

 

展示会の最後の方には、名作の椅子を体験できるコーナーがありましたニコニコアリガタイ

 

あ、椅子と言いつつ、このウッドが連なったライトはフランク・ロイド・ライトのもので私が欲しかったもの!

 

こんなところで会えるとは、と思わず写真に撮ってしまいました( ´艸`)

いいないいなー、やっぱり素敵!

 

 

こちらが先ほどのイームズ夫婦のラウンジチェアですね!

 

我が家にも部屋をもう一つ増やして、こんなのを置いてみたい〜!

 

 

 

アルネ・ヤコブセンのエッグチェアとスタンドライト。

 

私のワークスペースのテーブルライト、最初こちらにしようとしていたんですよね。

リプロダクト品でもいいから欲しいなー!

 

 

 

 

そして最後にエピローグが素晴らしかったので、載せさせてください。

 

"ここまで、大デザイン時代20世紀に生まれた数々の名作デザインを見てきました。

 

綺羅星のごとく並ぶ名作たちを眺めていると、さぞかし20世紀は素晴らしいデザインばかりが生まれた時代なのだと思われるかもしれません。

 

もちろんそんなはずはなく、名作の足元には、デザイン黎明期からデザイン大量消費時代まで100年に渡り、億千万もの生まれては消えていったものたちが理まっています。

 

なぜ、ほんのごく一部、現在「名作」と呼ばれるようになったものだけが生き残ったのでしょう。時代に必要とされて生まれてくるものは多くとも、そこから先、時代を超え愛され続けるには何か理由があるのでは。織田養嗣氏は名作椅子にはいくつかの条件があると語っています。

  1. 機能的であること
  2. 美しいプロポーションであること
  3. 構造がしっかりしていること(安全性が高いこと)
  4. エポックメイキングであること
  5. ロングセラーであること(25年以上生産され続けていること)
  6. あまり重すぎないこと
  7. 修理が可能であること
  8. 環境に配慮した素材であること
  9. ものと価格のバランスがとれていること
  10. 量産性に配慮されていること

そしてもう一つ、優れたデザインに絶対不可欠な条件として、「デザイナーの情熱が込められていること」だと。人の暮らしに寄り添い、社会をもっと良くしよう、世界をもっと美しくしようと願う、根源的な強い愛情。

 

名作の中には、デザイナーが埋め込んだそんな魂の塊が、未だ止まる事なく脈打ち続けているのかもしれません。

 

また、別の側面から見たもう一つの名作が生まれる理由があります。それは私たち自身です。使用者である我々が、素晴らしいデザインを正当に評価し、多くの人が求め続けるからこそ、ものは作り続けられるのです。

人は現在が次の瞬間過去に変わることをいちいち意識しません。時代を越えるとは、使い続けていたら周りが勝手に次の時代になっていた、が実際なのかもしれません。

 

優れたデザインを使い続けること。その意味で、未来の名作は私たち自身が作っている、とも言えるのではないでしょうか。

 

「デザインは人を幸せにできるか。」

 

本展冒頭に掲げた問いの答えの半分は、デザイナーが証明してくれました。

その片方は私たちが握っています。"

 

 

 

なんだか心を打たれてしまいました。。。

 

展示会の外には物販もあったので、自宅用にとこちらの本も購入。

 

これでいつでも名作たちを眺められます( ´艸`)

 

 

以上、長くなりましたが『椅子とめぐる20世紀のデザイン展』でした。

行けてよかった照れ照れ照れ