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中国人民銀行が今月人民元を切り下げたことを受け、ドルにペッグされている香港ドルとサウジアラビアリヤルの売り持ち高を急速に積み上げている模様
カザフスタンとベトナムが変動相場制に移行したことも、こうした売りに拍車を掛けた格好
ソシエテ・ジェネラルのアジア新興国債券・為替取引部門責任者、シンシア・ワン氏は『投資家は次はどの国かと目を光らせている』と指摘
サウジと香港の通貨当局は、市場介入を通じてリヤルや香港ドルを狭い値幅内にとどめているけど、為替市場が乱高下すると、こうした試みは難しく
香港が32年前に採用したドルペッグは、香港金融管理局（HKMA）のカレンシーボード制に支えられ、相場が不安定な時期を何度も乗り越えてきたけど…
HKMAはドルにペッグされた香港ドル相場を厳重に監視し、許容変動幅（1ドル＝7.75-7.85香港ドル）の上限か下限を試した時点で介入していて、サウジ通貨庁はリヤルとドルの事実上の固定相場制を1986年から採用
アナリストの間では、原油価格が急落したことで、リヤルのドルペッグ制を維持するのは難しくなるのではとの声も
ドルペッグ制は経済の安定に一定の役割を果たしているため、サウジ通貨庁とHKMAはこれを簡単には放棄しない、というのが大方のアナリストの見方だけど、現在は市場が混乱し、乱高下している通貨もあることから、ドルペッグ維持は難しくなると一部のトレーダーが考えている兆しが
オプション市場では、香港ドルとリヤルのボラティリティーが今後数カ月で高まることを見込んだ持ち高が急増
先物市場の動きからは、ドルペッグ制を採用しているにもかかわらず両通貨が今後1年間に下落すると投資家が予想していることが？
香港ドルのオプション市場では、投資家はドルにペッグする香港ドルが今後1カ月で変動するリスクをヘッジでき、現在、こうしたポジションのコストが約10年ぶりの水準まで上昇
世界市場で緊張が広がっていることを受け、一部諸国の中央銀行は長年維持していた為替政策を放棄
ロシア銀行は昨年末、国内経済が苦境にあえいでいることを受け、通貨ルーブルの変動相場制移行を発表、スイス国立銀行は今年初め、スイスフランの対ユーロ相場に設定していた上限を廃止
カザフ政府は、銅や原油の価格下落を受け、通貨テンゲのドルペッグ制を廃止
一部の投資家によると、中国の元切り下げ直後にカザフがこうした動きに出たことで、トレーダーはドルペッグを廃止する国を物色するように
原油価格の下落に苦しむサウジアラビアが外貨準備の切り崩しや債権の発行を通じて膨らむ財政赤字を賄おうとしていることから、サウジリヤルへの下振れ圧力が増しており、投機の機運が
中国経済の減速が引き金となって原油価格は安値を更新しており、サウジがいずれ通貨を切り下げるとの観測が広がり、トレーダーらが他の新興市場とともに同国も投資対象に含めている模様
トレーダーやヘッジファンドマネジャーは、原油安の圧力によって、サウジアラビアの原油の取引通貨である米ドルとのペッグ制を堅持する姿勢が弱まっているとの見方
サウジアラビアの外貨準備は6600億ドルで、債務水準が低いことも手伝って、リヤルの現物相場を投機筋から守るための材料は豊富だけど…
1990年代後半に、サウジアラビアは国内総生産とほぼ同じ水準の債務を抱えていたにもかかわらず、中央銀行は投機的取引からサウジリヤルを守るために多額の資金を投じ、サウジ政府は最近、国内銀行に対する270億ドルの借り入れ計画を始動したものの、今のところ債務は総じて極めて低水準
サウジ政府は、継続的な原油安で難しい選択を迫られているけど、経済学者らは、同政府が最大の苦悩を味わうのは国の支出が減る来年だろうと予測
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