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イスラム国（IS）のジハード主義者たちが昨年6月にモスルを制圧し、イラク軍が逃走した時、ISは世界で最も危険なテロ組織に
ナイジェリアからリビア、アフガニスタンに至るまで、各地の過激派グループがISに忠誠を誓い、ISに心酔する者たちが、欧州の都市で罪のない市民を攻撃
イスラム国の脅威のおかげで、これまでは考えられなかった同盟関係が生まれているのも事実？
イラクでは米国が空爆を実施する一方で、イランが地上戦を支援
イスラム国は母体であるアルカイダも含め、これまでのジハード主義組織とは異なり、敵の扱いの残酷さや、プロパガンダを広める能力は他に類を見ないえど、他の過激派組織と一番異なるのは、カリフ制イスラム国家を復活させたと主張している点
すべてのイスラム教徒を統治する単一国家の歴史はイスラム教の最初期にまでさかのぼり、このカリフ制はオスマン帝国崩壊後の1924年に近代トルコにより廃止、単一国家の復活は、彼らの目から見れば、繁栄していたアラブ社会の衰退の責任を負う外国人やアラブの支配者たちによる数十年間の屈辱を消し去ることを意味
イスラム国の指導者であるアブ・バクル・アル・バグダディは『イスラム教徒よ、汝の国へ駆けつけよ』と呼びかけ、実際に多数のイスラム教徒が、イスラムのユートピアを築く闘いに駆けつけている状況
カリフ制イスラム国家の宣言は、狂信者たちを奮い立たせているけど、このカリフ制国家のひび割れが徐々に明らかに？
イスラム国は支配地域と、資金と、支配下の人々の支持を失いつつある模様
ティクリートでは、イラク軍とイランの支援を受けたシーア派民兵に抑えこまれつつあるようで、バグダッドの目前まで迫っていた最盛時に比べると、ISの勢力範囲は25％ほど縮小
ISの資金も減りつつあり、米国中心の有志連合は豊富な資金源となる石油施設を空爆
人質の大半はすでに身代金と交換されるか、動画撮影された斬首で殺害
ISの部隊が後退している今、征服の略奪品も尽きている感じ？
一部のアナリストの試算によれば、ISは収入の最大75％をすでに失った可能性があると指摘
そのため、イスラム国が戦闘を継続し、支配地域に暮らすおよそ800万の人々に公共サービスを提供するのは、これまでよりも難しく
こうした状況はIS内部に緊張の兆しが見える理由を説明している可能性も？
イスラム国内部では信奉者を殺害する動きが出始めているようで、敵前逃亡がその理由となることもあれば、少なくとも1つのケースでは、熱心に多くの人の首を切りすぎたとして処刑された例も
支配下の住民たちは、ISによる強奪や暴力的な圧政、公共サービスの劣化に不満を持っていて、地元のメンバーと外国から来たメンバーの間で報酬の格差を巡る緊張が生まれているとの報告も
イスラム国のカリフ制イスラム国家は、カリフ制自体の基準に照らすと、世界を征服する単一国家として、また社会の規範として失敗しつつある感じ？
ただイスラム国打倒の最も困難な道のりは、まだ障壁が？
イラクでの軍事行動では、ここ数日、ティクリート奪還作戦は仕掛け爆弾や狙撃手に阻まれている状況
ティクリート奪還の後には、モスルが控えていて、ティクリートよりも重要な大都市で、住民とISのつながりも深く
カリフ制国家を自称するISの主張に穴を開けるには、モスルの奪還が欠かせないけど…
軍事行動の性質も重要で、イランの支援を受けつつティクリートの最前線で戦うシーア派民兵は、以前のバグダッド近郊での戦闘でスンニ派住民を犠牲にしたと言われているので、イランに大きく頼っていることから、イラクがイランの支配下に入るのではないかという不安が高まっている模様
幻滅したイラクのスンニ派住民は、自分たちの最善かつ唯一の保護者として、ますます強くISのジハード主義者たちにしがみつくようになる事にも？
そしてイラク軍の士気が低下していて、準備ができているとは言いがたい状況にも？
モスルを奪還できたとしても、攻撃されない安全な避難場所がシリアにある限り、イスラム国や同様の組織は間違いなく生き延びる事に
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