幸せのありか | 町の本屋さん

幸せのありか

すると携帯電話が鳴りだした。
哲生だ。
ちょっと面倒くさい。
「もしもし。」
「もしもし、薫。今から会えないかな?」
「え゛ー。今から?」
せっかくいい感じでくつろいでるのに。
「うん。出て来れないなら部屋に行ってもいい?」
「いいけど…。散らかってるし。」
遠回りに断ると哲生は少し黙った。
「会いたいんだ。」
切羽詰まった感じだったから断ることができなくなった。
「いいよ。おいで。」
「ご飯たべた?」
「うん、食べちゃった。」
「そっか、わかった。これから行くから。」
「うん。気を付けておいでよ。」
「うん。じゃあ。」
そうして電話は切れた。