幸せのありか | 町の本屋さん

幸せのありか

私は服も着ないでベッドの上からテレビを見ていた。
ずっと拓実を待っていたら辺りが暗くなってしまった。
テレビの明かりだけがチカチカうるさい。
やっぱり拓実は帰って来なかった。
拓実が帰って来ないことくらいわかっていた。
人なんてそんなに変われるもんじゃない。
期待した私がバカだった。
一万円の女。
私にはそのくらいの価値しかないんだろう。
私は哲生に戻るしかないんだ。
そう決心するしかなかった。
私は部屋の明かりをつけて、服を着た。
こんな時はがむしゃらに料理するのがいい。
冷蔵庫の物を全部引っ張り出し、ありったけのメニューを考える。
足りない食材を買いに私は近所のスーパーへ買い出しに行く。
スーパーのかごにポンポン物を入れてカートをビュンビュン走らせると気が紛れる。
主婦のストレス発散はこうするのね。
と思いながら衝動買いをした。