幸せのありか | 町の本屋さん

幸せのありか

私は哲生が片付けたり、洗濯物を干したりしているのをぼんやり見ていた。
右に左にテキパキ動く。「何か手伝おうか?」
何だか具合が悪くて言ってみるけど、
「いい。気にしないで。」
って言うし。
私は呆れてソファーに座ってテレビを見る。
暇だ。
暇だ。
暇だ。
ここに私のいる意味ってあるのかな?
そう思うと哲生がつまらない男に見えてきた。
壁があるのは彼自身。元カノでもなんでもないのかもしれない。
「私、帰ろうかな。」
と私は言った。
「えっ、なんで?」
哲生は驚いて言った。
私は言い訳に困った。
「私も家を片付けたいし、服も着替えたいし。」
「そっか。じゃあ送って行くよ。」
「うん、ありがと。」