幸せのありか | 町の本屋さん

幸せのありか

テレビを見ながら
「薫が俺にとって最後の恋になるといいな。」
と哲生は言った。
「うん。一生、哲生に恋してたい。」
「おじいちゃんになっても?」
「うん。おじいちゃんの哲生に恋する。」
「どんな言葉よりうれしいね。」
と哲生は言った。
私はそれだけ恋愛に疲れただけだった。
嬉しくて期待しすぎるとどん底に突き落とされるような想いは体力を消耗させる。
二人で黙って寄り添って生きていくような、そんな恋愛をこれからはしていこうと思う。
私達はコーヒーをのみながらこんな会話をしてたんだ。
絵に書いたような穏やかな光景。
哲生の優しさが空気に溶けて込んで私の気持ちを落ち着かせてくれる。
いい人。
神様みたいにいい人。
でも、それだけの人。