幸せのありか | 町の本屋さん

幸せのありか

「悪いんだけどさ、終電の時間すぎたし、泊めてくんない?」
いいだけ酔っ払った山崎さんが調子良く言った。
「えっ!!」
「大丈夫。変なことしないから。」
「…はい。」
山崎さんはごろっとその場で横になって、
「俺、ここでいいから。」
と言った。
「えっ、そこでいいの?床じゃあ痛くない?」
「うんうん、いいの。」
と、山崎さんはめんどくさそうに言う。
私は毛布を取って来ると、もう山崎さんは寝ていた。
この人、ほんとに手を出さないんだ。
ウブなのか、紳士なのか。
いい人なのに、奥手すぎるから33歳になっても独身なんだ。
私は半ばあきれながら思った。
仕方がないので、私もシャワーを浴びて寝ることにした。