これまでの人生の中で、
一番怖かった飛行は、
10年?くらい前に、
コンサートのために
一人で
エルサルバドルへ
向かった飛行機です。
機体の種類はわからないけれど、
飛行していたのに、
まるで
床を這っているような
そんな感覚で、、、、
離陸した時から
ずっとその感覚が続き、
飛行中、
緊張が解けませんでした。
世界大手航空会社ではなく、
正直、名前を聞いたこともない
ローカルな航空会社であり、
それも恐怖に輪をかけたのかも
しれません。
空港に到着しても、
迎えの人は来ておらず、
空港もまるで
ジャングルの一角にあるような
そんな感じで、
私はあの時、
本当に、
どうしようか
一人立ち尽くしました。
そのままアメリカへ
帰る便はあるのか
調べ始めて30分くらいしたら、
ふっと迎えの人々が登場し、
でも、ニコニコの笑顔で
ごめんなさいという感じ
ではなくて、
その時、全てを受け入れ
許してしまいましたが、
エルサルバドルでの仕事は、
コンサート開始時間も守られず、
(というか、誰も時間を
気にしていない)
帰りの飛行機への
ホテルへの迎えも
約束通り来ず、
(あの時が一番焦りました)
ギリギリまで待って、
一人タクシーを呼んで、
運転手さんに
空港までと伝えるのだが、
英語が通じず、
それでも何とか
身振り手振りで空港に着いたら、
もう人だかりで、、、
人垣を乗り越えながら
何とか頼み込んで
空港のカウンターで素早く
中に入れてもらい、
(その時点ではギャラも
もらえていなかった)
もうギャラなんてどうでも
よくなって、
ただただ無事にロスへ
戻りたい気持ちでいっぱいの中、
突然私を呼ぶ声が聞こえ、
振り返ると、
ホテルへ迎えに来る予定だった
イベント・スタッフが
ガラス越しに私を呼んでおり、
私は、”なぜ約束を破るのか”
相手を問い詰めると、
寝坊して、その上車が
混んでいたと平気で宣っていた、、、、
ギャラはどうなるのだ、
と聞いたら、
持って来た、といい、
私はその、高いガラスの壁の
上の隙間から
ギャラの入った封筒を
投げ込んでもらった。
帰りの飛行機が揺れたか
揺れなかったかは、
全然覚えていないのです。
きっとただただ
信じられない気持ちと、
ぐったり感で、
いっぱいだったと思います。
あの時の事を思い出すと、
無事で帰ってこれた事を
奇跡的に感じたり、、、、
色々です。
(コンサート時には、
エルサルバドルの日本領事館
の方々も、ご挨拶に
いらしてくださったのですがね)
あれから時を経て、
エルサルバドルは今、
変わったかな?
それともあまり変わっていないかな?
もう決して
行かない場所だと思うけど、
皆さんが幸せでありますように。
真理