ご存知ない方々が多いようなので

 

飛行中、犬や猫はキャリアー(動物用のバッグ)の中に入っていなくてはならないので、緊急時に走り回って逃げ惑う事なんてないんです。飛行機の中を自由に歩き回っているわけではありません!それぞれのお家で色々な事情があり何通りもの未来を考えながら、最終的に共に飛ぶ事を選択するのです。ただ旅行を楽しみたいという浅い理由で動物達との旅を選択しているのではありません。アクシデント時に愛犬を連れて逃げられないのなら、私は愛犬と機内にとどまります。個人の選択であり強制は出来ませんよね。『荷物は持たないでください!』だからペットも置き去りに。それは、ペットの入っているバッグ=物であり命ではない、という基本的な考え方が土台にあります。実際は、犬や猫、その他の小動物達も私たちの大切な家族であり、愚かでエゴにまみれた人間たち(私も含めて)よりも何倍も、探知能力に優れ、愛に溢れる存在なのです。

 

軽い気持ちで犬と空の旅なんて、あり得ない。どれだけ準備が大変か、、、何度やっても神経がすり減り、髪が逆立ってしまうような、時間との戦いの、大変な作業なんです。

 

私にとってのアメリカと日本の行き来は毎回命懸けです。なので、コンサートの直前や直後に『あ、今年はライブ行かないけど来年行きますね』という方々には正直閉口してしまう。なぜなら、どのような準備と覚悟で毎回帰国しているか、それを考えていただいたら、そんなに軽くかけられない言葉だからです。もう来年はないかもしれない、そういう思いで毎回やっています。

 

私の夢は愛犬と共に生き、逝く事。震災や事故はとても怖いけれど、前から決めている事だからそれ自体は怖い事ではありません。

 

でもこういう事を言うと、自分勝手だ何だと言われてしまうのでしょうね。私たちの大切な動物コンパニオンたちは、私たちに無条件の愛をくれるかけがえのない存在です。今まで付き合ったどんな人間よりも、私はバニーや勇気を信じ愛しています。本当の愛をくれる彼らに出会えた事が、人生においての最高のご褒美と言えます。

 

被災地で寒い辛い思いをされている方々、早く助けが来ることを願っています。早く温かい物を口に出来ることを願っています。そして、残念ながら命を落とされてしまった方々のご冥福を心からお祈りしながら、そのご家族の心痛を想います。私には祈るしか出来ないけれど、どうかあと少しふんばって、、、。

 

飯島真理