私もこの方の番組を観たことがあるし、
本もちょっと買って返してしまった事も
あります。
 
モンスターだと呼ばれているとは
知らなかったけど、
これはアジア人差別とは違うと思います。
 
それまで言っていた事を
くつがえした事に対する反発でしょ?
 
例えば、家の外装は赤でなきゃいけない
と説得され、
家を赤に塗り替えた人々が
世界中に多くいたとして、
その発信者が、
あー、子供が産まれてちょっと感覚が
変わった。
今私のお家は緑色です、
と言ったら、”え〜〜〜!”
びっくりする人がいるわけでしょ?
 
彼女の本を買って、番組を観て、
まるで宗教のように
こんまりメソッドに従い、
洋服や靴下を全部たたみ直し、
彼女の売るオーガナイザーたちを買い、
必死でがんばってきた人々にとっては
彼女が”やっぱりやーめた”的な
発言をしたことは衝撃でしょ?
 
だって今までだって2人の子供が
いたわけでしょ?
3人目が産まれたからといって
片付けは諦めました、と
突然言われたらどうですか。
 
たとえそれが本当でも
言わなきゃいいんですよ。
 
ここまで旦那さんの巧みなプロデュースで
成功してきましたけど、
少々自分勝手なところが
あるのではないでしょうか。
 
私に言わせると、
”ときめき”ほど当てにならないものは
ないです。
その日その物にときめかなかったからって
捨てられた洋服や物達は
かわいそうです。
 
今日はときめかなくても、
明後日はそれが必要な場合があります。
私も(しまった!)と思った時が
ありました。
 
ときめきは感情なので
今日と明日で気持ちが全く違う
ということはあり得るのです。
 
例えばこんまりさんだって
自分のお子供達や旦那さんが
大好きな日もあれば
(あー、一人で居たい)と
思う日もあるでしょう。
だからと言って、子供や旦那は捨てられ
ないでしょう?
 
物は捨てられちゃうのです。
 
彼女の指示によって捨てられた
多くの物達。
あなた達のご冥福をお祈りします。
 
物にも気持ちはあるのです。
愛されたいという気持ちがあるのです。
 
ボロボロになるまで履いた
スゥエットパンツを、
もう直せなくなった時点で
私は”ありがとう、ごめんね”と
言いながら涙ながらに捨てますよ。
 
それから、断捨離を提唱する中年女性。
あなたはゴミについて考えていますか。
 
暮らしをシンプルにする、
物を少なくする、というのは
確かに大切かもしれません。
 
しかし、ごみポリ袋を
なぜいっぱいになるまで替えないのか、
という発言をされた時、
私は耳を疑った。
 
自然のためには
ゴミ袋だっていっぱい出すよリは
少ない方がいいのです。
土に還る成分のゴミ袋を
使っているでしょうね?
 
こんまりさんだけではなく、
ブームになるものに
飛びつく前に、
自分の心と対話しましょう。
 
私は自分の人生で物を
沢山買ってしまいましたが、
子供達の世代がそうならないためには、
”これは本当に必要なの?
これがないと生きていけない?”
と優しく問う、そして、
物が多くなった時の大変さや苦しみをも
ゆっくり少しずつ
教えていく方が、
一気に断捨離の世の中よりも
優しい世界になると思います。
 
飯島真理