映画 ボヘミアン・ラプソディーが

公開になり、

クイーンの周辺が俄かに再び騒がしくなり、

だからと言うわけではないけど、

私も、”そこ”に戻ってみました。

 

過去に戻る、という事を

ほとんどしない私にとって、

それはかなりの冒険でした。

 

彼らはいつも私の心にあったし、

折に触れて、

彼らの曲たちを聞いたり、

ステージでカヴァーして来たりしましたけど、

私が中学生だった頃の、

そのままの時代に、

すっぽり戻った事はないので、

何と言うか、正直なところ、

目を閉じてタイムトラベルした、

そんな感覚の中で、

私をロックに目覚めさせてくれた

彼らの初期の4枚のアルバムを、

深く聴き返しました。

 

自分に対して使われると

抵抗のあった言葉=”懐かしい”。

それを、生まれて初めて

体験した瞬間だったかもしれません。

 

言葉上だけではなく、私は

本当にそこに戻っていました。

 

私は間違いなく、

建て直しされる前の、

土浦の実家の二階の

私の部屋のレコードプレイヤーの前にいて、

ドアに、クイーンの4人のポスターが

でかでかと貼られていました。

 

どんなポスターだったか、今まで

ぼんやりしか覚えていなかったのに、

それをはっきり思い出したのです。

彼らの視線、衣装、フレディーの胸毛(笑)。

 

そこにストンと落ちて、

戻って来られなくなっちゃうような、

また中学生に戻っちゃうような

そんな感覚で、

目から涙がポロポロこぼれました。

 

で、そこにはまっちゃわないように、

ある時間に達したら、

両腕を使ってタイムスリップから

抜け出して来たのですけど、

両頬を軽くピシパシ叩かないと、

現実に戻って来られないような、

そんな感覚でした。

 

私は、一番最初に

シングル”Killer Queen”で

彼らの虜になったのです。

 

で、オペラ座の夜で

完全ノックアウト、と言うか、

私にとってあのアルバムは、

ロック史上、

世界で一番素晴らしいレコードです。

 

しかし、Queen 2も、とてつもなく

素晴らしい、史上最強のアルバムです。

 

私は、中学生の頃、

1枚目から4枚目までを

取っかえひっかえ

毎日聴いていました。

 

そこでふと思ったのです。

この4枚って、

私のファンの皆さんにとっての

Rose'-branche-midori-Kimono Stereo

に何となく似てるのかなって。

 

一部のファンの皆さんにとって、
ピークを過ぎた(皆さんにとって、ね)
私たちアーティストの新しい音楽たちは、

宇宙に散るゴミのようなもの

なのかもしれない。

 

それでも私たちは、創り続けるのだと思います。

 

真理