地元のビアンバーで知り合った、東京からの旅行客と仲良くなり、新宿2丁目に連れていってもらうことになった。
前々から行ってみたかったけれど、一人で行くには敷居が高かった。
友達(Mと呼びます)に、「新宿でホテルとりなよ」と言われており、観光にも付き合ってもらった。
私は東京には年5回くらいは行っているので、そこそこ慣れているはずだった。
だけどやはり新宿は難しい。
何も迷わずにサラッと新宿2丁目までたどり着いたMに「さすが、詳しいね~」と言いながら初めての新宿2丁目にドキドキしていた。
私の初の2丁目は「GF」というバーだった。
外国の方も多く、Mが呼んだ友達らと楽しく飲んだ。
ビアンバーというより外国のバーに来たみたいだった。
ショットバーで私は窓際で、道行く人を見ながら「ここでは、ゲイやビアンが普通なんだなぁ」と、とても感動していた。
初カノと付き合っていた時、周りに一切そういう同類がいなくて、疎外感というか「人と違う」という感情を嫌というほど味わってきた。
だから、私は本当に嬉しかった。
正直に言うと、私は当事Mに対して友達以上の感情を抱いていた。
友達もMを気に入っていたこと、Mに好きな人がいること、等の理由からMには打ち明けていなかったけど、自然と「普通の友達」になれたし、これで良かったのだと思う。
Mは、外見はフェムだけれど服装や性格はとてもサバサバしていて、私にはないものを持っていた。人にあんまり興味持ってないんじゃないかとすら思っていた。
GFの次は「艶櫻」に移動してわりと遅くまで飲んだ。途中でmixになり男性も入ってきた。
私は変わらず外を眺めていた。
地元にビアンバーはいくつかあるけれど、1階にはなくて、こうして外を歩いている人を見ることがとても新鮮だった。
「ビアンバーとは少し隠れたところにあるもの」という常識が勝手にすりこまれていた。
新宿2丁目、初めての見るゲイの方たち、全部に圧倒された。
ただ、1つだけ意外だったのが、地元のビアンバーでは、友達同士での「ハグ」を当たり前にするのですが、ここでは一切なかったし、見ることもなかった。
地元のビアンバーでは「キス」すら当たり前に行われていた。
私はハグまでしかしないけれど、そういう光景は2丁目にはなかった。
たまたまかもしれない。
そんなことを思いながら、初めての新宿2丁目の夜はふけていった。