ちょっとめんどくさい話。
午後8時13分、のぞみ157号新大阪行きで東京駅を発った。
このときのために買った本を開く。
私の席は、6号車14番E席。2人がけの窓際だ。
読書にはベストポジション。
東京駅を発つときは、となりは空席だった。
午後8時20分、品川駅で乗り込んできた女性(仮にAさんとしよう)が、私の横に座ったが、かまわず読みすすめていると
「あのー。すいません。」
顔を上げるともうひとりの女性(仮にBさん)が、切符を持って困ったような顔で通路に立っている。
Bさんは、Aさんに
「そこ、私の席なんですけど・・・」
あらら、この人、違う人の席に座ったのか・・・と思っていたら
私の隣に座っているAさんが、私に向かって
「そこ、私の席なんですけど・・・」
ぬわにぃぃぃぃ!?
私は人の席に座ってしまったのか?!
3人が、せーので(ほんとはそう言ったわけではない。え?わかってるって?)自分の切符を見せ合う。
まず、Bさんの切符。
6号車14番D席。
合ってる!
次にAさんの切符。
6号車14番E席!!
俺といっしょじゃん!ダブルブッキングか!
Aさんにしてみると、
「ほんとは私の席だけど、こわそうなおっさんが座ってるし、まあいいか」
と甘んじて私の隣に座ったようだが、本来の席の主が現れたということは、
「このおっさんは、なんで人の席に座ってるんだ」
てなもんだったのでしょう。
私の切符を見ても、6号車14番E席。
おいおい、JRさん、どないしてくれんのよ・・・と途方に暮れかけたとき、Bさんが気付く。
Aさんに向かって
「あのー、その切符、のぞみ158号になってますけど・・・」
Aさんが持っていた切符は、
東京駅午後8時20分発のぞみ158号の6号車14番E席。
Aさんが乗ってきたのは、
品川駅午後8時20分。
つまり、Aさんは、東京駅で乗るべきところ、1駅先の品川駅と間違えたために、1本早い列車に乗ってしまったのだ。
そのときのAさんの顔は、なんとも形容しがたかった。
あいにく、見渡しても指定席に空席はない。
自由席のある方向へ去っていく彼女の背中があまりに淋しそうで、自由席に空席があることを願わずにはいられなかった。
こんなことって、あるんですねー。