
著者: 中野 独人
タイトル: 電車男
2ちゃんねるをご存知?
2ちゃんねるは、こんなところ。
そして、この巨大掲示板群から生まれた、冬ソナをしのぐ「純愛物語」がこの「電車男」なのである。
本を開いて、見た目は、こんな感じ。
そう。掲示板がそのまま移植されたと言っていい。
それを読者はマウスを操作するかわりに、ページをめくる。
掲示板の進行をリアルタイムで見ているかのような疑似体験をしながら話は進んでゆく。
この本、2ちゃんねらーは別として、読むにはちょっとしたコツと知識とがいる。
コツは、番号やハンドルネーム(といっても「名無しさん」ばかりだが)や日付にはあまりこだわらず、時間の流れがちょっと気になったときに日付と時間だけをチラッと見るようにするのがいいだろう。さもないと「禿げしく」疲れる。
そして、必要な知識は、この「禿げしく」のような2ちゃんねる用語。
一応、この本の表のカバーをはずすと、表紙に多少の用語集は印刷されているが、ちと少ない。
事前に、ここなどでお勉強してから読むともっと楽しめるだろう。
ただ、分からないなりに読んでいても、徐々に分かるようになるから不思議。編集の意図なのか、自然にそうなのかは不明だが、とにかく、わかりにくくてイヤだと言う人は、そう多くないと思う。
さて、内容だが、私がここまで前置きを長く書いていることからもお分かりのように、実にイイ。
不覚にも、ラスト近くではマジで泣けてしまった。
電車で、ある女性(エルメス子)を痴漢から救ったのをきっかけとして、アキバ系の男(電車男)は恋に堕ちてゆく。それを応援する2ちゃんねるの住人たち。
男の成長と、その男を通じて語られるもどかしいまでの恋の行方。
ああ、これ以上はやめておこう。
まさに時代が生んだお話。ご一読あれ。
あなたは間違いなく「萌える」。
関連本
後日談(2005.02.19)
ちなみに、戸倉スキー場へ連れて行ってくれた「りょう」は、行く先々の関西圏の本屋立ち読み延べ10回で読みきったらしい。(買えよ!)