このブログは当時の日記をたどりながら
ダウン症をもった希(マレ)を妊娠、出産、現在までを
詩と物語で綴っています
【19話】診察①
新しい病院に着いた
とても静かだった
やっぱり
なんとなく悲しい気持ちになった
自分が受診するのは初めてで
システムがよく分からずに
診察室の前のソファーに座っていた
しばらくすると
若い男の先生が出てきて声をかけてくれた
「どうされましたか?」
「ここで待つように言われたので…」
そう伝えると受付を案内してくれ
エコーの手続きもしてくれた
「エコーが終わったら自分が診察します」
産婦人科の医師だった
その笑顔は優しかったけれど
どこかつくり笑いだった
少しだけ不安になったけれど
窓から差し込む光が
優しく私を包んでくれていた
つづく
いつかの空
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