寵児となりつつあるインドネシアの作曲家トニー・プラボウ | ノイズのなぐさめ

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歪んだ美意識。
ちっぽけ 些々たる しがない
たわい無い 些末 末梢的
スマート、スィート、デンジャラス
大切なのは長く働くこと。

ニューヨークでその才能が認められ、今や時代の寵児となりつつあるインドネシアの作曲家トニー・プラボウ。ガムランから出発した彼は、インドネシア伝統音楽と後に学んだ西洋音楽との融合を試み、その過程の中でエレクトロニクスも用いた作品を創るようになる。「インドネシアと西洋とコンピュータ」を融合させたプラボウの音楽は懐かしさと斬新さが交錯するな不思議な世界だ。精緻なテクスチャーを持ちながらも、ブライアン・イーノのアンビエント作品に通じる美的感性があり、現代音楽界での評価も非常に高い。
 
UBIET
Music for Solo Performer
Musikita MKMCD 4 069

「現代音楽」とは言え、かなり聴きやすく、一部を除き「ヒーリング音楽」としても通用しそう。賛美歌的なM-3、ENYAを連想させるM-4,M-8,M-11、何気にスウィンギーなM-10の管弦楽もグー。一方でChairil Anwarの詩を用いたM-5、弦がギコギコいうM-6~M-7、ヴォーカリゼーション全開のM-9は硬派の人向けのカッコよさ。ただそうしたエキセントリックな部分も含めて全体的には透明感のある美しさが支配的であり、難解さは感じられない。ライナーによるとTony Prabowoとの協力関係は80年代末から続いおり、作曲途上の作品にUBIETが独自の解釈を加えて完成させる作業も行っていたとの事。今作は1998年から2005年までにレコーディングされたTony Prabowo作品集。11曲中6曲は詩を用いたもの、6曲が意味を持たない音節による作品。是非とも先入観なしで聴いてもらいたい。
まずはEquinox経由iTunesで。
⇒試聴 Equinox DMD UBIET