「銀河系最強のジャズ軍団」 | ノイズのなぐさめ

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歪んだ美意識。
ちっぽけ 些々たる しがない
たわい無い 些末 末梢的
スマート、スィート、デンジャラス
大切なのは長く働くこと。

60~70 年代にヨーロッパを中心に活動していた「銀河系最強のジャズ軍団」、Kenny ClarkeとFrancy Bolandを双頭としたジャズ・バンド。彼らが得意としたのはビッグ・バンド・スタイルでの録音。それらは、世界各国から一線級のソロイストを招聘した The Clarke - Boland Big Band(以下、CBBB)名義で、ドイツのMPSを中心に作品を発表されている。と、同時に、CBBBの中核メンバーによるスモール・セットでの録音物も幾つか残されており、ビッグ・バンド・スタイルでのダイナミックなプレイとは別に、洒脱な大人のジャズを聴かせている作品も多い。

これらの音源がクラブ・ジャズ・シーンに与えた影響は大きく、純粋なジャズ・ダンサー、または、アフター・アワーズ的なモーダル・チューンの数々がクラブ・ジャズの黎明期からフロアを彩ってきた。 これら作品に影響を受けたと公言するクラブ・ジャズ・シーンで活動するミュージシャンも少なくない。このバンドへ参加した豪華なミュージシャンたち、そして彼らの残した作品群、その活動と功績の一端をここでご紹介出来ればと思う。

まずは、CBBBを担う中核であり、双頭のボス、Kenny ClarkeとFrancy Boland。Kenny Clarkeは、アメリカ出身のドラマーで40年代からバップの黎明を築いたジャイアンツの1人だ。1952年にMilt Jackson等とModern Jazz Quartetを結成。55年に脱退後、フランスへ渡りヨーロッパで活動を始める。

そしてFrancy Boland。ベルギー出身のピアニストだ。Clarkeよりも15歳年下の彼は、40年代末にベルギーや隣国フランスで活動するBobby Jasper、Jacques Pelzer、Rene Thomas等による伝説のジャズ・セットBob Shotsに加入する。その後、2年間アメリカに渡り、その間にCount Basie、Benny Goodman、Mary Lou Williams等へ楽曲提供 / アレンジを行ない、ヨーロッパに戻ってからもビッグ・バンドへ積極的に参加していた。

そして、もう1人の重要人物が、Kenny Clarke - Francy Boland関連作のプロデューサーであり、パトロン、Gigi Campiだ。イタリア人の父とドイツ人の母の間に、ドイツはケルンに産まれた彼は、元来のジャズ好きであり、自身でジャズをレコーディング、プロモートする会社を経営していた。途中、赤字を抱え一旦は運営を断念し、喫茶店を営んでいたが、Francy Bolandの才能に惹かれ、再びジャズの世界へ舞い戻る。Bolandが当時コンポーズ、アレンジを担当していたKurt Edelhagen楽団やWerner Muller楽団のビッグ・バンドに魅了されたのだ。

後の各作品でのCampiのプロデュースは徹底しており、大手レーベルに録音された音源についても自身がプロデューサーとして就き、今も彼が殆どの楽曲のライセンスを握っている。尚、現在彼はケルンにてレストランを営んでいるようだ。聞くところによると、そのレストランに偶然訪れたGilles Petersonが、レストランのオウナーがCampiだと知りレコード談義に花を咲かせた、との事である。

そして、銀河系最強のジャズ軍団、CBBBへと繋がる動きは1960年に始まる。まず挙げられるのが60年のDon Byasの「Don Byas」(Columbia)。フランス録音となった本作では、バックにFrancy BolandとKenny Clarkeが共演している。他にFats Sadiも参加。

続くドイツでのFrancy Boland Ensembleによる「Francy Boland Ensemble」(Columbia)では、Kenny Clarkeに加え、Dusko Gojkovic、Derek Humble、Karl Drewoが参加している。

続いて録音されたのがDusko Gojkovic - Kenny Clarke International Jazz Octetによる「Dusko Gojkovic - Kenny Clarke Octet」(RTB)。メンバーは先のFrancy Boland Ensembleと同様のメンバー。そして、これ以降の作品から、Campiがプロデューサーとして乗り出し、本格的なClarke = Bolandバンドが始動する。

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